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【深層レポート】「羽生結弦」の敵は「羽生結弦」…五輪連覇への苦悩と「未知の自分に出会いたい」という渇望《フィギュアスケート/2018年》
この数年で最もよいスタートが切れた。そう言ってよい状態で、羽生結弦は2017-2018シーズンを歩み出した。
昨シーズンの世界選手権ではフリーの圧巻の演技でショートプログラム5位から逆転し、金メダルを獲得。シーズンを締めくくる今年4月の国別対抗戦のフリーでは、後半に4回転ジャンプを3本入れた。新たなシーズンへの準備をすでに始めているかのようだった。
拠点であるカナダ・トロントへ渡っての日々も順調そのものだった。8月8日、コーチのブライアン・オーサーの表情には、隠しようもない機嫌の良さがあった。
「トロントに戻ってきたのは6月21日あたりだったでしょうか。それからはずっとここにいます。約7週間経ちました。コンディションはとてもいいです。私の意見ですが、もしオリンピックが来週でも、ほぼ準備ができていると言っていいくらいです。身体の手入れもしっかりしているし、集中しています」

羽生自身の表情もまた、その順調な歩みを物語っていた。
「間違いなくこの3年間でソチよりも成長したなと思います」
「自分のスケートの理想的なものが見えてきているなあという感じがします」
羽生のビジョンも明確だった
オリンピックシーズンをどう進んでいくか、ビジョンも明確だった。
「このシーズンだからこそ、新しい曲を選んで、あれやって、これやって、とやっている時間はないと思っていて、それよりもプログラムを習熟させたものにしたい。新しい曲だと、シーズンの最初の方は初々しいな、新しいなという感触があると思うんですね。だけど、今シーズンはそんな状況じゃいけないと思っている。まずスタートラインをプラスの状態から始めて、そこから積み上げるものをもっともっと積み上げていければと思います」
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