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「これからの人生もすべてかけた金メダル」羽生結弦、“完治していない右足首”と圧巻演技の真相「痛み止めを飲まないと…」<平昌五輪で66年ぶり2連覇>

その演技はまぎれもなく、フィギュアスケートの歴史に名を刻むものだった。
66年ぶりのオリンピック連覇という偉大な記録もさることながら、羽生結弦が平昌の舞台で披露したショートとフリーの演技は、記録以上に見た者の記憶へと、強く焼きつけられることとなった。何よりも観衆の心を震わせたのは、紆余曲折という言葉では到底足りないほどの逆境を、羽生がはねのけたことにある。彼自身も演技後、まるで少年のように笑いながら語った。
「漫画の主人公にしてもちょっとできすぎなくらい、設定がいろいろあって。でもこうやって金メダルを獲って、たくさんの方々に応援してもらって、スケートを見てもらって。こんなに幸せなことはない。人生として考えたら、なんか変ですね」
はじめに大いなる希望があり、それを打ち砕くような出来事が起こり、どん底に落とされながら這い上がる―。そんな起伏だらけの“設定”を乗り越えた2度目のオリンピックイヤー。羽生にとってはまさに、漫画のストーリーを地で行くような1年となった。
明るい笑顔からスタートしたシーズン。
2017年8月8日、トロント・クリケットクラブ。今シーズンの開幕を前に行なわれた公開練習とその後の記者会見で、羽生は内面の充実を示すかのような明るい笑顔を見せていた。

「4年前はもっといっぱいいっぱいだったと思うけれど、今はこうやればいい、ああやればいいという、自分の道みたいなものがはっきりしてきたと思います。実は最近、ソチオリンピック前後のインタビュー動画を結構見ているんです。何を思っていたんだろうとか、こんなこと思っていたなとか。見返すことで(その頃に)自分の中でこういう研究をしていて、それがこういう結果になったというのが経験として分かるのは、やっぱり有利だなと思っています」
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