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「フミやめるのか。だったらもう1年…」“異端のSH”矢富勇毅が語った“幸せな引退”と「ケガの歴史が自慢」である理由

2024/06/07
今季限りでの引退を発表した静岡ブルーレヴズの矢富

 W杯フランス大会が終わって間もなく始まったリーグワンの2023-'24シーズン。開幕前には堀江翔太が今季限りで現役生活にピリオドを打つと表明。シーズン大詰めの4月24日には田中史朗も引退を発表した。スーパーラグビーでプレーし、日本ラグビーを世界レベルに引き上げた英雄2人がそろってジャージーを脱ぐ――多くのファンが感慨に耽っただろうニュースを、矢富勇毅はちょっと違う思いで聞いた。

「フミやめるのか……だったらもう1年、やったろかな(笑)」

 静岡ブルーレヴズがSH矢富の今季限りでの引退を発表したのは5月2日。矢富は引退自体は2月に決意していたが、公にはしていなかった。矢富と田中はともに1985年の早生まれで京都府出身。矢富は京都成章を経て早大からヤマハ発動機(現静岡)へ、田中は伏見工を経て京産大から三洋電機/パナソニックへ進み、キヤノンを経て東葛へ。ともに日本代表を張り、39歳まで鎬を削り続けてきたライバルだ。引退をやめればフミに勝てる……そんなジョークを口にするほど、矢富にとって田中は特別な存在だった。

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photograph by Nobuhiko Otomo

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