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「選手にとって必須の時代に」ラグビー日本代表通訳が語る“英語が伸びる選手”の特徴と習得する上で“最も大切なこと”とは「山田章仁、田中史朗は…」

2025/12/07
世界でも他に類を見ない多国籍チームにおいて言葉の橋渡し役を務める通訳は断言した。「英語は必須の時代に突入している」と。(原題:KEY POINT 必死[急速に進む「国内外国化」]「もはや英語はマストだ」ラグビー日本代表通訳が語る重要性)

 ラグビーは、レフェリーのホイッスルが鳴る前から、すでに戦いが始まっている。

 キックオフの約1時間前、対戦チームの両キャプテンとレフェリーが集まり、試合開始のキックオフを蹴るか、前半に攻める陣地を選ぶコイントスを行なう。ここでのキャプテンの振る舞いが、後の80分間の行方を左右しかねないのだ。なお、コイントスの場面に通訳が立ち入ることはできない。

「ラグビーはレフェリーによって反則を取る、取らないの基準が微妙に異なるスポーツです。対戦相手のキャプテンがレフェリーとフレンドリーに会話して、『今日はこういうところを注視してほしいんだ』なんてことまで話している。そこで、こちらが『ハロー』だけだと、印象はよくないですよね。試合中も、何かあったときに主張できないと、『コイツは何を言っているのかわからない』と取り合ってもらえない可能性があります」

 そう話すのは、ラグビー日本代表でチーム通訳を務める佐藤秀典だ。佐藤は20年を超えるキャリアの中で、数多くの指揮官の代弁者となってきた。2015年のワールドカップで南アフリカを撃破した第1次エディー・ジョーンズ体制に次いで、4年後のジェイミー・ジョセフ体制では史上初のベスト8進出に貢献した。その後は国内クラブの横浜キヤノンイーグルスの通訳を経て、今年から代表に復帰している。

 一方で、'20年からは大阪市の履正社国際医療スポーツ専門学校・外国語学科GMとして、主に10代から20代の学生へ指導にあたる教育者でもある。また、デスメタルバンド「INFERNAL REVULSION(悪魔的憎悪)」のボーカルとしても活動しており、異色のキャリアを歩んでいる。

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photograph by Tsutomu Takasu / Itaru Chiba / Kiichi Matsumoto

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