アメリカはオリンピックと比べるとW杯に懸ける熱意が低い年が多いが、今年は粒揃いなメンバーを揃えることに成功した。
プレーオフでも活躍したジェイレン・ブランソンとインディアナで大型契約を手にしたタイリース・ハリバートンが司令塔を務め、ウイングには共に得点力の高いブランドン・イングラムやアンソニー・エドワーズが名を連ねる。ここ数年はビッグマンの人材不足を懸念されていたが、NBA最優秀守備選手賞のジャレン・ジャクソンJr.と昨季ルーキーイヤーから大活躍したウォーカー・ケスラーならヨーロッパのビッグマンにも引けをとらないだろう。
おそらくアメリカの1位通過は堅い。問題は2位争いだ。本来であればギリシャが有力だが、雲行きが怪しい。ヨーロッパ予選とユーロバスケットで活躍した主力が次々と欠場を発表した上に、エースのヤニス・アデトクンボも左膝を手術した影響でW杯出場辞退を発表。
大黒柱の離脱により、ベテランの域に入ったコスタス・パパニコラウやヨルヨス・パパヤニスへの負担が大きくなる。バックコートも代表初招集のトーマス・ウォーカップが司令塔を任される可能性が高く、ギリシャ本来の実力が出せるか不安が残る。ギリシャが自滅するようなら、ニュージーランドとヨルダンは2次ラウンド進出の可能性が広がる。
ニュージーランド選手の大半はニュージーランドNBLとオーストラリアNBLでプレーしており、代表でもそのアップテンポなプレースタイルを共有できている。昨年のアジアカップでは3位決定戦でヨルダンを退けており、ギリシャの対抗馬としてはヨルダンより有力と言える。
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