#1069

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『スラムダンク奨学生インタビュー その先の世界へ』『SLAM DUNK』に匹敵する、14人の夢追人たちの実話の物語。

 率直に言って戸惑った。この本を読んで泣くとは想像していなかったからだ。

 突然の涙の理由を考えているうち、ふと「これは井上雄彦作品を読んだときの涙と似ているな」と思い当たった。

 井上雄彦作品の魅力は、なんと言ってもキャラクターの描き込みが入念なところだろう。例えば『SLAM DUNK』なら、湘北のスタメンに始まり、ベンチの木暮、ライバル陵南のエース仙道といった主要なキャラクターは当然のこと、その脇を固める人物の描写も素晴らしい。

 ルーズボールに飛び込んだ越野宏明が「絶対勝ってやるぜ…!!」と執念を見せるシーンや石井健太郎が念を込めて桜木の手を握るシーンに心を揺さぶられた読者は多いはずだ。

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photograph by Sports Graphic Number

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