#1120

記事を
ブックマークする

「本当の自分たちを取り戻した」三浦璃来&木原龍一が語った今シーズン“本当の成果”「龍一くんのお母様の言葉には毎年…」《りくりゅうペア独占インタビュー》

ボストン世界選手権で2年ぶりに頂点に立ったりくりゅう
世界選手権を制し、2年ぶりに王者へ返り咲いた今季。結果だけを見れば、順風満帆。しかし、シーズン前半、彼らは「負のスパイラル」に焦りを募らせていた――。ミラノ五輪を来年に控え、2人が辿り着いた原点とは。“りくりゅうの現在地”を、飾らない言葉で明かした。(原題:[五輪プレシーズンを終えて]三浦璃来&木原龍一「本当の自分たちを取り戻した」)

 2年ぶりの世界王者に返り咲いてから3週間、凱旋帰国した三浦璃来と木原龍一は、国内各地のショーや大会で、トレードマークともいえる幸福感あふれる笑顔を振りまいた。シーズン前半、2人が窮地に追い込まれていたとは、想像もつかない笑顔だった。

 練習拠点のトロントへ帰る直前に行ったインタビュー。木原は苦笑いしながら語り始めた。

「2人の良い関係性が戻ったなと感じたのは、世界選手権の朝の公式練習で、三浦さんがタイツを忘れて衣装チェックができなかった時でした。シーズン前半の僕だったら『何でこんな時に!』と思っていたかもしれない。でもそこで『三浦さんの忘れ物は、良いこと』と思って、笑うことができたんです」

 なぜ、忘れ物をするのが良いことなのか。すると隣にいる三浦が解説する。

「龍一くんは『璃来ちゃんは忘れ物したほうがいい。それだけスケートに集中してるってことだから』って言ってくれるんです。シーズン前半はむしろ忘れ物をしていませんでした。だから世界選手権のときはいろんな物を忘れました(笑)」

 9歳上の木原が三浦を精神的に支える。そこに2人のバランスがある。

「三浦さんはすごく強いアスリートなので、やる気スイッチが入ったときは絶対に大丈夫。そのためには三浦さんが忘れ物も気にしないで自分に集中できるよう、僕がカバーすればいい。そのパターンをはっきりと確認できたのが世界選手権でした」(木原)

「それが私達のスタイル!」(三浦)

会員になると続きをお読みいただけます。
続きの内容は…
オリジナル動画も見放題、
会員サービスの詳細はこちら
特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Asami Enomoto

7

3

0

この連載の記事を読む

もっと見る
関連
記事