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海を渡ったダービー馬たち「キズナが起こしたふたつの革命」

2022/05/21
キズナ――前哨戦ニエル賞を制し「期待していてください」と武豊。ディープ産駒初の凱旋門賞に挑んだ
ハクチカラによるアメリカ遠征から63年。シャフリヤールのドバイでの勝利は、日本ダービー馬として初の海外GI制覇だった。海峡を越えて戦った、世代最強馬たちの勇姿を総まくり。

 2013年の凱旋門賞。4着にこそ終わったものの、キズナの挑戦はこのレース自体でスパイスを利かせる走りを見せたと同時に、その後の日本調教馬の国外挑戦においても、ふたつのエポックメイキングなものとなった。

 ひとつは、日本ダービー馬が、3歳の年の秋に国内ではなく海外挑戦を選択したことだ。

 日本の競馬では、その年のダービー馬は、21世紀に入ってからこそ天皇賞・秋を目指すケースも出てきたが、秋は無事なら菊花賞を目指し、国外挑戦は古馬となってからというのが通例だった。一方で、凱旋門賞においては、3歳馬の斤量が古馬よりも3.5kg(当時。'17年以降は3kg)も軽く、実際に3歳馬有利の傾向が出ている。

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photograph by AFLO

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