日本代表の主力で、Bリーグでも田臥勇太に次ぐ知名度を誇るのが富樫勇樹だ。昨シーズン、大野篤史が千葉ジェッツのヘッドコーチに就任してから、リーグ戦全てに先発してきたポイントガード(PG)である。そんな選手を大会直前の左太ももの負傷で欠いたジェッツが、天皇杯2連覇を達成した。
細かい勝因はいくつも挙げられる。アグレッシブな守備からスピードある攻撃に転じるスタイルと短期決戦との相性が良いこと。スモールフォワードである小野龍猛のPG化に取り組んできたこと……。
ただ、大きな要因は2つある。
1つ目が、選手たちのメンタル面へのアプローチが実を結んだことだ。指揮官の大野は、言い続けてきた。
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photograph by Kiichi Matsumoto