どんな乗り味の馬が一流で、どんな脚を使う馬がGIを勝てるのか。それを武豊に教えたのが、スーパークリークだった。
初めて跨ったのは、旧4歳時、'88年春のすみれ賞だった。管理する伊藤修司に「脚を痛がっているから、様子を見てきてくれ」と言われた。武は、道中、そっと大事に乗り、勝負どころで軽く仕掛けた。すると、スーパークリークは鋭く反応し、前をまとめて差し切ってしまった。
デビュー2年目の武は、全身がゾクゾクするのを感じた。勝ちタイムは平凡で、2着に半馬身の差をつけただけだったが、走りには凄みがあった。数字には現れないサラブレッドの強さがあることを知った。
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photograph by Hisae Imai