8月の世界選手権で男女個人6個の金メダルを獲得し、復活ムードに包まれている柔道界に、新星が現れた。リオデジャネイロ五輪代表1次選考会となる講道館杯全日本体重別選手権(11月7、8日=千葉ポートアリーナ)が行なわれ、男子100kg級で19歳のウルフ・アロン(東海大)が初優勝。リオ五輪代表候補に名乗りを上げた。
名前通りの野性味あふれる柔道を見せた。下和田翔平との決勝では、開始2分から大内刈りと抑え込みで2つ続けて有効を奪われる劣勢。だが“オオカミ”は冷静だった。
相手の体力が消耗しているのを察知した残り41秒。身長181cmのウルフが強引に内股を掛けると、192cmの下和田の体がクルリと反転した。ベンチプレス160kgのパワーで一本を奪い、逆転で国内シニア初タイトルを手にした。
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photograph by KYODO