1995年に野茂英雄がメジャーリーグの扉を開けて以来、15年以上が経った。その間、多くの選手が太平洋を渡り、米国野球は身近な存在となった。今オフは、西岡剛がポスティング制度を利用してツインズに入団。小林宏之も米挑戦を表明するなど(その後、メジャー移籍は断念し、阪神入りを表明)、日本人のメジャー移籍は夢ではなく、確かな目標へと変わってきた。その一方で、昨年の田口壮、城島健司、大家友和らに続き、松井稼頭央、岩村明憲が日本球界へ復帰するなど、米国から日本に逆輸入する、新たなベクトルも生まれ始めた。
野茂の移籍以降、伊良部、佐々木、イチローらスター選手が次々にメジャーへ移籍した際、日本球界は人材流出に歯止めを掛けられず、「存亡の危機」が声高に叫ばれ、ある種のパニック状態に陥った。確かに、観客動員への影響やファン離れを心配するのも当然だった。ただ、その当時、十数年後に選手や指導者を逆輸入する時代が来ることに、どれだけの球界関係者が目を向けていただろうか。
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photograph by NIKKAN SPORTS