日本代表、2014年ブラジルへBACK NUMBER
ザッケローニにアピールできたか!?
伊野波と岩政がJで見せつけた闘志。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byToshiya Kondo
posted2011/03/11 10:30
アジアカップでは準々決勝のカタール戦で右サイドバックとして先発し、試合終了間際の後半39分に劇的な決勝ゴールを決めた伊野波
岩政も伊野波も日本代表の地位を超える高みを目指す!
やられたらやり返す、点を取られたら取り返す――。
岩政は相手に激しく体をぶつけにいき、そして伊野波は守備に配慮しながらも、勝負どころと判断すれば攻撃陣を鼓舞するように最終ラインから全速力で駆け上がっていった。
2人は守備やフィードの面で課題を残しながらも、守備の修復能力やセットプレーでの集中力、そしてアジアカップで磨きをかけた勝負への飽くなき執念は、観戦したザッケローニにも十分に伝わったのではないだろうか。
ザッケローニはアジアカップが終わったとき、今後のメンバー選考に関して「このメンバーが結果を出したわけだから」とアジアカップ組にプライオリティーがあることを示唆している。だが伊野波も岩政も、自らの身が安泰だとは思ってはいない。伊野波は代表でサイドバックもこなせるようにと意識を強めており、岩政も「練習でやることが昔よりも多くなった」と、より高いレベルを目指す日々を送っている。
2年連続でリーグ最少失点の堅守・鹿島を支える“IIコンビ”。3失点したこの開幕戦の結果が、2人のモチベーションをさらに高めていくことは言うまでもない。