甲子園の風BACK NUMBER
「日本でもっとも若いコーチ陣」「1年生を主将に」26歳で就任、3年目で甲子園出場…あの斬新ユニ校の青年監督の本音「目標が『出たい』ではダメ」
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元永知宏Tomohiro Motonaga
photograph byKYODO
posted2026/10/13 06:07
斬新なユニフォーム、若いコーチングスタッフと話題に事欠かない青藍泰斗高だが、青山監督は真摯な指導哲学を持つ
「前回甲子園に出場した時、私はまだ生まれてもいませんでした。私の高校時代には、練習試合でも戦う機会はありませんでした。だから、意識したこともありませんし、自分が指導に関わるとも思っていませんでした」
2020年4月、青山は商業科教諭として採用され、野球部の指導に関わるようになった。
「その年はコロナウイルスの感染拡大の影響で、夏の甲子園が中止になりました。チームの評価は高く『夏の甲子園は確実だ』と言われていたので、本当に残念でした」
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教師1年目はコーチ、2年目に部長になった。
「元プロ野球選手でOBの石川俊介さんが退任されたあと、私が2023年秋から監督を任されることになったのですが、それが秋の県大会直前。プレッシャーを感じる時間もありませんでした。
私が監督になるにあたっては、信頼できる大人を入れたいと考え、副教頭だった山本秀幸先生に部長をお願いすることになりました」
あえて1年生にキャプテンを任せた
監督経験のある61歳の山本に無理を言って、サポートしてもらうことになった。35年前に同校が葛生という名前で甲子園に出た時に部長をつとめていたこともあり、指導経験が豊富だ。心強い味方とともにスタートを切った。
「その時の気持ちは『やらなきゃダメだ』という感じでした。半分は勢いですね。もう、やるしかなかった」
混乱のなかのスタート。寮生活をする40人をサポートするために青山も寮に入った。寮長、副寮長は最上級生である2年生、キャプテンには1年生の佐川秀真を抜擢した。高校野球で、下級生がキャプテンをつとめるのは異例のことだ。
「1年生の秋から佐川にキャプテンを任せたのは、人間性がいいからです。高校に入る前から、いずれはキャプテンをしてほしいと考えていました。タイミング的には早かったんですけど、思い切ってキャプテンに任命しました」
1年の夏から主力として試合に出ていた佐川のほかにも、1年生が7人ほどスターティングラインナップに名を連ねていた。2年生が出場機会を奪われた形だが、不平不満は出なかった。それは実力差があったからだ。
「こちらがあれこれ言わなくてもグラウンドではうまくやれる。ただ、勢いに乗っている時はいいんですけど、逆境に立たされるとモロいところがありました。自分たちのペースがつかめない時には勝てないんです。粘れないというイメージが強かったですね」
能力の高さは他校からも一目置かれていたが、周囲が期待する結果は出なかった。

