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「日本刀の上を歩く伝説はもう終わり」公立の古豪を甲子園に復活させた監督はいかに伝統を変えたのか「広島商の常識は当たり前じゃないんだ、って」 

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元永知宏

元永知宏Tomohiro Motonaga

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photograph bySankei Shimbun

posted2026/10/13 06:06

「日本刀の上を歩く伝説はもう終わり」公立の古豪を甲子園に復活させた監督はいかに伝統を変えたのか「広島商の常識は当たり前じゃないんだ、って」<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

今夏まで名門・広島商業を率いた荒谷忠勝監督。公立伝統校を指導する難しさとは

「ショートの三遊間寄りの打球は、スライディングキャッチして投げるほうがアウトになることがある。回り込んで捕球していたら間に合わないので、その場合は仕方がない。ジャンピングスローも状況によってはOKにしています。守備の基本は基本で大切にしながらも、臨機応変にやるのが広商かなと思っています」

 2024年春から、高校野球では新基準の低反発金属バットが採用された。強力打線の力で勝ち上がってきたチームも、戦法や選手の育成法を変更せざるをえなかった。伝統的に小技を活かした機動力野球で勝ち上がってきた広島商業にとっては、持ち味を発揮しやすいルール変更となった。

「もともと送りバントや走塁については徹底してやってきました。OBの先輩には『まだまだ甘い』と言われると思いますけど。バントを決めないといけない場面でしっかり決められるのが広商ですから、そのように練習しています。打球が飛ばないと言われますが、スキルを教えれば強い打球は打てるようになります」

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 バットが変わっても、野球そのものがまったく違うものになるわけではない。接戦になればなるほど、四球やエラーが勝負を分けることになる。

「毎年毎年、レギュラーメンバーが入れ替わるのでチームの形は少し変わりますが、基本的には守りを重視するというのは変わりません。時々、打ち勝てるチームにもなりますけど。基本的な形はありますが、その年によってカラーが違うのが高校野球の難しさであり、面白さですよね」

教員が監督をすることのメリットは大きい

「広島商業の監督は野球部OBで」という声が強いが、公立高校の教員である荒谷の場合は、他校に異動する可能性もある。

「高校野球の監督は大変なところもありますけど、教員が監督をすることのメリットは大きいと考えます。監督である僕がいい意味で自由にというか、やりがいを持ってやっている姿を見せたい。苦しそうにしていると、あとに続く人が出てこないので。それで結果が出ればさらにいいと思うんですけどね」

 教員として、野球部の監督として、試行錯誤は続く。

「本当に、道半ばですね。人間形成に終わりはありませんから。難しいけど、それだけやりがいがあります」

 2025年春のセンバツで52年ぶりのベスト4を逃したが、古豪の完全復活の時が近づいている。

〈全3回/青藍泰斗編につづく〉

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#3に続く
「日本でもっとも若いコーチ陣」「1年生を主将に」26歳で就任、3年目で甲子園出場…あの斬新ユニ校の青年監督の本音「目標が『出たい』ではダメ」
この連載の一覧を見る(#1〜3)

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