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「色彩が消えるくらい苦しかった」ロッテ唐川侑己が人知れず戦ったイップス「直球だけなぜか…」苦悩の末につかんだ“代名詞”カットボール秘話
text by

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara
photograph byChiba Lotte Marines
posted2026/10/03 06:00
10月3日に引退試合を迎える唐川
「武士の七つ道具と一緒だ。武士が道具を大事にするようにピッチャーも大事にしなければいけない道具がある。マウンドでの立ち姿も一緒。大事にするべきものがある。それがオマエはあの態度はなんだ。元々はマウンドを大切にしているピッチャー。立ち振舞いが綺麗なピッチャー。それがいいところなのに。いいところは大事にしろ」
今でも忘れられない名伯楽の言葉だ。今は分かる。あの時、荒々しい投球の意味を履き違えていた。その言葉でハッとさせられた。過ちに気が付き、正すことが出来た。感謝している。だから今もピッチャーの七つ道具を大切にしている。毎日、スパイク、グラブを磨く。マウンドに上がる時も感謝の想いをこめる。
最後のマウンド「ベストを目指して」
引退を決断し、もがき続けた日々とも別れを告げる時がきた。すると不思議と身体の痛みが消えたという。
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「今は痛いところがない。19年間で初めてかも」
10月3日、引退の日を迎える。最後もやはり苦しい中で生きる術となり支えとなったカットボールが投球の中心と考える。唐川は言う。
「こうやって最後のピッチングを迎える。最後は自分のベストを目指し納得がいくボールを投げたい。最後は自分の気持ちと向き合いながら言い聞かせながら投げたい」
苦しんだ日々。最後はマウンドから自分の心の中に呼びかける。グラウンドの中心から苦しみながらも、なんとかプロの世界で生きようともがき続けた自分を褒め、周囲への感謝を表現する。


