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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「井上尚弥は譲らないと思うが…」井上拓真の“理想の相手”はバム? 英国人記者が求める次の好敵手「PFP選考でタクマに関する言及はまったくなかった」
text by

杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byHiroaki Finito Yamaguchi
posted2026/10/01 11:10
那須川天心にダウンを喫した後も冷静だった井上拓真。ロープを背に呼び込むシーンも
タクマもそろそろパウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングを意識する位置まで来たという見方もあるのかもしれないが、テンシンとの再戦後の選考でもPFPではタクマに関する言及はまったくなかった。それは私が予想していたことでもある。
現時点でのタクマがPFP入りを考慮されるためには、本当に人を驚かせるようなパフォーマンスが必要だった。将来の殿堂入り選手であるイオカとの試合で見事な戦いをしたあとでも、たとえばジェシー・“バム”・ロドリゲスと渡り合えとまでは言わなくとも、それに近い相手への際立った勝利が望まれるのだろう。
もちろん、PFPから遠く離れているわけではないし、かなりいいところまで来ている。目立ったパフォーマンスもいくつか見せている。ただ、現時点でのタクマはまだPFPランキングのすぐ外にいるという感じだ。
理想のマッチメイクはバム?
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名前が出たところで話しておくと、3階級制覇王者の“バム”は本来であればタクマが照準を合わせたい種類の選手なのだろう。キャリアのこの時点でのタクマはそういうスーパーファイトに進みたいはずだし、自身がアンダードッグになるとしても、モチベーションを掻き立てられる試合に違いない。まだバンタム級ではキャリアの浅い“バム”がタクマを突破すれば、その先にナオヤ・イノウエ(井上尚弥)との試合につながるストーリーも作れる。そういった意味でこの試合はものすごく理にかなっており、理想的なマッチメイクとすら言えるのかもしれない。
ただ、“バム”はすでに“モンスター”との激突が具体化しているという点で、タクマのためのストーリーを作るのは難しくなっている。ナオヤは遅くとも2027年のどこかの時点でフェザー級に上がりたいと思っているのであれば、“バム”との早期実現は譲らないはずだ。
だとすれば、タクマには他に適切なライバルが浮上してきてほしい。テンシンとのシリーズを終えた後で、タクマの良さがさらに引き出されるような好敵手が浮上してくることを私も期待しておきたい。〈全2回/前編から読む〉


