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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「井上尚弥は譲らないと思うが…」井上拓真の“理想の相手”はバム? 英国人記者が求める次の好敵手「PFP選考でタクマに関する言及はまったくなかった」
text by

杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byHiroaki Finito Yamaguchi
posted2026/10/01 11:10
那須川天心にダウンを喫した後も冷静だった井上拓真。ロープを背に呼び込むシーンも
これまでタクマのキャリアを見てきたが、5月、カズト・イオカ(井岡一翔)を圧倒したときの方がずっとシャープだった。もちろん、キャリア終盤でバンタム級では実績のないイオカと戦うのと、身体能力に恵まれたサウスポーのテンシンと戦うのではわけが違う。今回の再戦の後半は少しごちゃごちゃした試合になった。タクマにはクリンチが少し多かったという部分も否定はできない。
タクマの勝利自体は明確だったが、見ていて本当に面白い試合だったかと言われるとそうではなかった。初戦のほうがずっと楽しめた。あの試合には流れが行ったり来たりする、いわゆる“エブ・アンド・フロー”があったからね。今回もそういう部分はあったけど、初戦ほどエキサイティングではなかった。
「気持ちが乗っていなかったのかも」
パフォーマンスをA〜Eで採点するとBが相応しいと思う。苦しい状況にも対応して、そこから戻ってきて、勝つのに十分なことをやったが、ベストの出来ではなかった。質が少し落ちた理由ははっきりとはわからない。
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初戦ほど気持ちが乗っていなかったのかもしれない。初戦は確かテンシンが下馬評で有利と目された試合だったが、そこで明白に勝った後で、今のタクマはおそらく統一戦をやりたいと思っているだろうし、次に進んでほかのことをやりたいとも願っているだろう。今回の試合は、いわば一度通った道をもう一度歩くようなものだった。だからタクマは、完全にスイッチが入っていなかったのかもしれない。

