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「こんだけやっても無理か」敗者・那須川天心にあった“3つの誤算”…なぜジャッジは井上拓真を支持したのか? 勝敗を分けた「ダウン後の“2分30秒”」
posted2026/09/28 17:10
WBC世界バンタム級王者・井上拓真との再戦に敗れた那須川天心。7回にダウンを奪うも、ジャッジは3者ともに拓真を支持した
text by

渋谷淳Jun Shibuya
photograph by
Hiroaki Finito Yamaguchi
WBC世界バンタム級タイトルマッチが9月27日、TOYOTA ARENA TOKYOで行われ、チャンピオンの井上拓真(大橋)が挑戦者1位の那須川天心(帝拳)に3-0判定勝ち、2度目の防衛に成功した。拓真が判定勝ちした昨年11月以来307日ぶりの再戦。両者ともに第1戦からの成長を見せる中、拓真はどこで那須川を上回り、那須川はなぜ雪辱に失敗したのか。両陣営のコメントから試合を詳細に振り返る。
「ボクシングで負けた」那須川陣営の“誤算”
「自分の中では負けた気がしないんですよ」
試合後、控え室で取材に応じた那須川は率直に先ほど終えたばかりの試合の感想を言葉にした。採点への不満を口にしたわけではなかったが、勝ったという思いはこちら側にひしひしと伝わってきた。試合終了のゴングが鳴った瞬間、左拳を突き上げたシーンについて問われると、次のように語った。
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「自分的にはすごく優勢と言いますか、すべてやったぞという感じが(ガッツポーズに)出たんじゃないかなと思います。まあポイントは分からないんですけど、体感として腹も効いていたし、顔も嫌がっていたし、ダメージ的にも嫌がっていたので、ほんとボクシングで負けたなという感じでたね」
なぜ那須川は敗れたのか。陣営の話を聞いていると、そこにはいくつかの誤算があったことが分かる。帝拳ジムの浜田剛史代表はこう切り出した。
「おそらく井上くんが出てくるだろうと予想して迎え撃つ。そこで下がらずに、というのがあったんですけど、思ったよりも井上くんが出てきませんでした」
慎重に立ち上がった拓真と、迎え撃つはずだった那須川。立ち上がりは自ずと互いに相手の様子をうかがう時間が長くなった。那須川はジャブ、ワンツーを繰り出すが、目を引いたのは拓真の反応の鋭さ、何より打ち終わりのディフェンスの速さだった。

