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「今でも(練習量は)驚かれます」十数年前…なぜ“東北の国立大学”が日本の女子スプリント界を席巻できた?「練習が次から次へと押し寄せてくる」
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和田悟志Satoshi Wada
photograph by(L)Satoshi Wada / (R)JIJI PRESS
posted2026/10/09 11:41
現在は実業団の東邦銀行の監督を務める吉田真希子。現役時代に所属していた福島大は「東北の国立大」ながら、女子スプリントで一時代を築いた
このプロジェクトの4×400mリレーの強化スタッフに就いたのが吉田だった。
吉田は2014年に現役を退いた後、川本監督のもとで指導者の道を歩み始めていた。また、川本監督の提案もあって、アメリカのトレーニングチームでコーチ修行を積んだ時期もあった。
「私のやり方でいいと言ってもらったので、私たちのメソッドをみんなに還元、共有できるように、月1でトレーニングを組みました」
東京五輪に向けた「プロジェクト」の結果は…?
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結局、東京オリンピックには届かなかった。
それでも、2020年に青山聖佳(大阪成蹊AC)は自己記録を大きく更新し52秒38をマーク。2021年には小林茉由(J.VIC)が52秒86と52秒台に突入。そして、松本奈菜子(東邦銀行)は自己記録を連発し2022年には52秒台に到達した。
「選手間の交流もあって情報の共有をしていましたし、52秒台に対する壁が低くなった。そういう意味でも、プロジェクトの効果はあったかなと思っています」
日本の女子選手が400mで53秒を切ったのは歴代で6人しかいない(※ペルー国籍だった青木アリエは含まず)が、このプロジェクトの後の2020~22年の間に3人が52秒台をマークしているのだから、吉田が言うように一定の成果はあったと言っていい。
この時、セレクションを経てプロジェクトに参加していたメンバーには、後に吉田が指導することになる松本や当時高校生だった井戸アビゲイル風果もいた。
昨年、井戸は200mの日本記録保持者となり、松本は400mで日本歴代2位の52秒14をマークした。さらに、昨年の東京世界選手権は、男女それぞれ2人ずつでオーダーを組む混合4×400mリレーに揃って出場。予選で3分12秒08の日本記録を打ち立てて決勝に駒を進め、世界大会で初となる8位入賞を果たした。
吉田は、2022年に川本監督が亡くなった後、東邦銀行監督に就任。
その吉田が指導する選手たちが今、日本の女子短距離界に新しい風を吹かせている。
<次回へつづく>

