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「終わってみるとあっという間」23歳“元天才少女”が初マラソンで復活のワケ…駅伝では「区間記録を1分更新」衝撃デビュー→大スランプからの軌跡

posted2026/09/09 06:00

 
「終わってみるとあっという間」23歳“元天才少女”が初マラソンで復活のワケ…駅伝では「区間記録を1分更新」衝撃デビュー→大スランプからの軌跡<Number Web> photograph by Satoshi Wada

初マラソンとなった北海道マラソンで2位に食い込んだ不破聖衣来(三井住友海上)。かつての「天才少女」はなぜ大舞台に戻ってこられたのか

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和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

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Satoshi Wada

 8月30日に行われた北海道マラソンは“復活”がキーワードになった。

 女子の部を大会新記録で制した新谷仁美(積水化学)は、足底筋膜炎などのケガが続き、実に2年半ぶりのマラソン出場だった。

 そして、不破聖衣来(三井住友海上)もまた、復活を印象付けた1人だろう。

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 かつて“天才ランナー”と称された不破だが、大学時代の後半以降はケガや貧血等が相次ぎ、しばらく目立った活躍を見せられずにいた。だが、社会人となって挑んだ初マラソンで、実力者の新谷に次いで2位に入った。

 記録も大会歴代4位となる2時間26分04秒で、2027年10月に開催されるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権を獲得。目標に掲げるロサンゼルス五輪出場へ、まずは最初の関門をクリアした。

「初マラソン挑戦ということで、MGC出場権の獲得を一番の目標にしているので、タイムは2時間30分、順位は3位以内を目標に今回は走りたいなと思っています」

 前々日会見で、目標を問われた不破はこう話していた。

 だが、号砲が鳴ると不破は勢いよく飛び出し、1km3分34秒ペースに設定されたペースメーカーには付かずにレースを進めた。

 3分34秒ペースをキープして42.195kmを走り切れば、2時間30分29秒でフィニッシュできる計算だが、不破はそれよりもだいぶ速い3分25秒~3分30秒ペースを刻んだ。

「レースが始まってみると、自分の感覚でラクに走れるペースが、今回は3分25秒から3分30秒だったので、あえてペースを落とすのではなく、臆することなく走り始めました」

「走っている間は順位はあまり考えずに、どこまで自分の走りができるかを考えながら走っていました」

粘りの走りでしのいだ“30km過ぎ”

 不破はレース前に掲げた目標よりも自分の感覚を重視したというわけだ。スタート時の気温が20.8度と例年になく好条件だったこともあって、新谷らとともに快調にペースを刻んだ。

 不破にとっての壁は30km過ぎにあった。30kmまでは大会記録ペースで走る新谷に食らいついたが、そこから苦しくなり、粘りの走りになった。

「新谷さんは結構余裕を持っていましたが、私は30kmでいっぱいいっぱいでした。そこまで呼吸が上がることはなかったんですけど、内臓系の疲労が溜まり始めたのと、筋肉を動かすエネルギーが少しずつ足りなくなっていったと感じました。力がまだまだ足りないなと痛感しました」

【次ページ】 中学時代から頭角を現した“天才少女ランナー”

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