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「綺世がミスしたって」「剛くんがミスしても」渡辺剛、W杯での涙に秘めた“上田綺世との絆”「CLで結果、出したいですね」日本代表DFの決意がアツい
posted2026/11/01 17:02
渡辺剛とフェイエノールト時代に切磋琢磨した上田綺世。日本代表である2人の友情は厚い
text by

ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Molly Darlington/Getty Images
冨安先発予定を伝えられ…反発心はなかった
「決勝トーナメント1回戦では、右センターバックのスタートはトミ(冨安健洋)でいきたいと思っている」
森保一監督に呼ばれ、渡辺剛はそのように言われた。
そのタイミングはグループリーグ最終戦の後、すなわちブラジル戦の直前……ではなかった。スウェーデン戦よりも“前”だったのだ。今になれば、第2戦のチュニジア戦で良いパフォーマンスを見せた冨安が続くスウェーデン戦で起用されなかったのも、決勝トーナメント1回戦のブラジルとの試合をにらんだものだったとわかる。
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そう告げられたとき、渡辺の中に反発心はなかった。
「僕かトミか、どちらが出てもおかしくないと思っていたし。先にトミが出るというだけで」
冨安のパフォーマンスを、渡辺自身が誰よりも高く評価していたからだ。
「少しショックはありましたけど、失望とか、誰かに矢印を向けるようなことはなかったですね。監督から直接言われたときに『今回はベンチからのスタートか』と納得しました」
ベンチスタートのセンターバックには、スタメンとはまったく違う難しさがある。試合の流れが読めないまま、いつ来るとも知れない出番に備え続けなければならない。渡辺はブラジル戦当日まで、自分がどう試合に入っていくかを繰り返しイメージしていたという。
こんな話がある。
ブラジル戦の2日前、渡辺は極めて明確なイメージを持って取材対応していた。渡辺があそこまでビビッドに話せるのはブラジル戦に先発するからではないか。現地で取材する記者の中には、そういう意見があった。
真実は一つ。具体的に語れたのは、いつ、どんな状況でピッチに立とうとチームのために力を尽くすという渡辺の思いゆえだった。
「もちろん、自信はありましたよ。ただ、W杯のようなレベルになれば、ワンチームで戦う必要があるので。先にトミが出るというだけで、そこに勝ち負けもないですし、ベンチにいて途中で出る難しさのなかで、自分が何をすべきかを考えるだけでした」
秘められていたもう一つのストーリー
日本は前半に先制したものの、56分にブラジルに追いつかれた。渡辺が頭の中で入念なシミュレーションをしていたことは前編で触れたが――実はもう一つ、真相がある。

