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「主張できる立場じゃ…」アジア杯控え→W杯で“ファンダイクにストレス”を与えた日本代表DF「勇気を持って話すべきだと」なぜ渡辺剛29歳は変貌できたか
posted2026/11/01 17:01
北中米W杯オランダ戦での渡辺剛。世界最高峰のDFファンダイクにストレスを与えた提案とは
text by

ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Kiichi Matsumoto/JMPA
苦悩の8分間が変えた意識
渡辺剛の代表歴のなかで、最も苦しかった時期を挙げるとすれば——間違いなく2024年初頭のアジアカップになる。
当時所属したベルギー(コルトレイク→ヘント)でのパフォーマンスで培った自信を胸に大会に臨んだはずだったにもかかわらず、出場時間はわずか8分に終わった。
「アジアカップのときは受け身だったというか……チームについていくので精一杯で。『自分は主張できる立場じゃない』、『それほどの選手じゃないのかも』と思っていた時期もありました」
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不完全燃焼に終わったアジアカップ以降、渡辺は代表から遠ざかった。しかし、2025年6月のW杯予選で代表復帰し、その後フェイエノールトへと移籍。続く9月のアメリカ遠征からは代表に欠かせない選手としてピッチに立ち続けてきた。
「自分自身、アジアカップの頃とは変わったと思います」
渡辺が語る変化とは、自らの姿勢についてだった。
「少しずつ成長して、自信もついて。代表でも周りについていくのではなく、引っ張っていくというか『チームを変えることができるんだったら、積極的に伝えていきたいな』と思い始めて、色々と言えるようになりました。チームが勝つためにどれだけ関われる選手かが、今の日本代表の選考においてはすごく大事だと思うので」
インスピレーションを与えた「歩夢のプレー」とは
渡辺の成長を象徴する場面が、北中米W杯ではいくつもあった。
その一つは、オランダ戦での攻撃参加だ。前後半にそれぞれ1回ずつ、右のポケット(ペナルティーエリア内のサイドの奥のエリア)へと飛び出した。対面するオランダの左ウイング、ガクポが渡辺の攻め上がりへのケアを怠っていたこともあり、決定機を作り出した。
「ガクポが高い位置に張っているから、『そこを意識しておけ』とずっと言われていたんです。ただ、自分の感覚で『やれるな』って思って出ていって、やはり相手もそういうときはついてこられなかったですよね」
どちらの攻撃参加も、ポケットをついてフィニッシュを目指す形。攻撃を担当する名波浩コーチがチーム全体に伝えて取り組んできた、再現性のある攻撃だった。
「とても大事な試合だから強気に、というか……挑戦ですかね。何かを変えるためにやったほうが良さそうだなって、後ろから見ていて感じて。タイミングを見ての攻撃参加は必ず必要だなって、改めて感じました」
渡辺がトライを実現したきっかけを探ると、確かな成長の跡が見て取れる。

