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野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
「学生レベルでも…筋肉をつけるのが手っ取り早い」敏腕トレーナーが断言する“令和野球の新常識”…その驚きの中身とは?「大谷翔平の存在も大きかった」
text by

村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/07/30 11:09
渡米後のフィジカルアップが顕著なドジャースの大谷翔平。やはり…野球は筋肉がすべてなのか?
「フィジカルとメンタルはつながっている」
それならば、今から日本がフィジカルを上げた上で、アメリカや中南米の国と戦うには、何が武器になり得るのだろうか。
「なんでしょうね。民族の遺伝子的に越えられないものはあるにしても、フィジカルで近づけたとすれば、あとはそれこそ日本が培ってきた野球が活きる時なんじゃないですか。特にメンタルですね。
僕がパーソナルトレーナーを30年やってきて、最も感じることはフィジカルとメンタルはつながっているということ。筋肉量が上がれば、ドーパミンの分泌も増え、メンタルが安定します。『野球の90%はメンタル』なんて本もありますが、それを支えているのも筋肉です。そこを適切にコントロールしていくことが次の段階であり、日本野球の強みになる部分だと思っています。
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日本には昔から伝わる精神性や美意識や文化がありますからね。グラウンド整備を大切にしたり、球場のチームエンブレムを踏まずに打席に向かったり、うちに来ている唐川(侑己、千葉ロッテマリーンズ)投手などは登板前に必ず部屋を掃除してマウンドへ向かうと聞きました。ロッカーでヒマワリの種を吐きまくっているアメリカとはプレーに挑む心構えからして違う。今、僕らが筋肉の次に取り組んでいることも、日本ならではの禅などの侘び寂びの世界なんですが、どんなに世界が変わろうと物事の本質は変わらない。日本には日本人が受け継いできた誇るべき強さがあります。でもその下地として必要なものは筋肉。筋肉がすべてであることは変わりありませんけどね」
フィジカルの螺旋階段をぐるっと登った先に辿り着いたは、まさかの川上哲治の世界。そういや、メジャーリーガーで座禅をする人もいれば、筋トレする坊さんもたくさんいる。
劇的に常識が変わっていった筋肉と日本野球は、これからどんな進化をしていくのか。そんな夢想をしながら帰り道に食べた鶏ササミは、いつもより和風だしがよく合うような気がした。

