- #1
- #2
野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
「学生レベルでも…筋肉をつけるのが手っ取り早い」敏腕トレーナーが断言する“令和野球の新常識”…その驚きの中身とは?「大谷翔平の存在も大きかった」
text by

村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/07/30 11:09
渡米後のフィジカルアップが顕著なドジャースの大谷翔平。やはり…野球は筋肉がすべてなのか?
学生でも「筋肉をつけるのが手っ取り早い」!?
お茶代わりに出されたプロテインを飲み終えると、この数年で常識が大きく変わっていたことを実感する。かつてはプロ野球選手の筋トレは禁止、成長期の子どもが筋トレをすると背が伸びずに豆タンク化するなんて言われたものだが、今やフィジカルを重視する中高のチームも珍しくなくなったと聞く。それはどうなんだ。
「3年前に夏の甲子園で優勝した慶応高校は、甲子園の期間中にホテルにウェイトの器具を持ち込み、食事管理も徹底して、大会中に2~3キロ増やしていますよね。決勝戦も連戦で疲弊していた仙台育英に体力で負けなかった。そういう実例が出てきたことで、学生レベルでもフィジカルを重要視しているチームが増えてきましたよね。強豪校と戦うためには筋肉をつけることが手っ取り早い手段です。
昔から言われていた成長期にある子どもが筋トレをやって背が伸びないという噂ですが、症例はあっても、エビデンスはないんですよ。確かに筋肉が付くということは、亜鉛などの成長に必要な栄養素が筋肉に持っていかれてしまい、背が伸びるための材料が枯渇してしまうことにはなります。
ADVERTISEMENT
ただ、適切に栄養素を入れてあげれば、背は伸びます。僕は中学生の野球チームも運営していますが、入団してきた時には小さくて細かった1期生の子たちが、今高校3年生で180センチ超えがゴロゴロいます。筋肉と栄養はセットです。岡本和真が入ったブルージェイズなんて栄養士が日本人の女性でストレングス&コンディショニングトレーナーとアスレチックトレーナーと技術コーチとで毎回会議をして、選手一人一人のフィジカルをコントロールしているそうです。シーズン中の食事はほぼフルで提供し、遠征に行っても、ケータリングに何を食べろとか、サプリメントまでね。つまりそれだけ筋肉と栄養が重要視されているってことですよ」
やはり筋肉大国アメリカである。フィットネス人口が日本の約3%に対してアメリカは約25%、高校の選択授業でトレーニングがあるぐらいの彼の国との差は、「昔ほどではないけど、今でも雲泥の差はある」と竹下は言う。

