サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「(三笘薫と)毎日LINEしています」田中碧が告白、その後に続いた“ある言葉”…各国メディアで高評価が続出「ボランチ不足」不安視を覆した舞台ウラ
text by

矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byKiichi Matsumoto/JMPA
posted2026/06/29 19:08
チュニジア戦、スウェーデン戦でスタメン出場を果たし存在感を見せた田中碧
田中が明かした“カタールW杯との違い”
だが、その不安は田中自身が吹き飛ばした。
グループリーグ第1戦オランダ戦は昨秋からダブルボランチのファーストチョイスとなっていた佐野と鎌田大地が先発でコンビを組んだが、シャドーの久保建英がこの試合で負傷した影響で、第2戦のチュニジア戦は鎌田が2列目にポジションをシフト。ここで佐野とコンビを組んで先発したのが田中だった。
そのプレーは目を見張るばかりだった。田中は中盤で圧倒的なプレスと読みで幾度もボールを奪取してみせたほか、前半4分には先制点の起点となる飛び出しを披露。後半24分には伊東純也の追加点につながる縦パスも通した。
ADVERTISEMENT
オランダ戦では出番がなかっただけに、「それなりに緊張感はありました」と振り返る。それでも一切動じなかった。
「僕だけじゃなく、このチームには素晴らしい選手がいる。ベンチも含めて戦っている。その中でも競争がある。自分が何をできるかを示すことがチームとして一番大事だった」
日本が過去5大会連続で勝てていなかったグループリーグ第2戦で4-0の勝利に貢献し、誇らしげにそう言った。
カタールW杯との違いを問われると、その答えは真っ直ぐな性格の田中らしいものだった。
「対相手というよりは対自分と向き合って大会に挑めている。どの相手だろうとそんなに関係ない。自分ができることにベストを尽くせればどこでもできるという自信がある」
「もちろん手応えはあります」
グループリーグ第3戦スウェーデン戦でも、その存在感は際立った。
激しいプレッシング、球際での勝負、セカンドボールの回収。中盤で守攻が入れ替わるとき、そこには田中がいた。時に相手をひきずりながらボールを奪う獅子奮迅のプレーだった。かつて「強度不足」と評された選手とは思えないほど、中盤で相手の攻撃の芽を摘み続けた。
プレミアリーグという世界最高峰の舞台でもまれた経験が、そのプレーを支えているように映る。しかし本人は淡々としている。
「もちろん手応えはありますし、前回大会よりも大会を通しての手応えはある。でもここからだと思う」
スウェーデンのチャンスを何度も遮ったことについても、「うまくいっているな、くらいです。普段からやっている部分ができているだけ」と特別視しなかった。
田中自身にとっては当たり前でも、その“当たり前”の基準が、この4年間で大きく引き上げられた証だ。
