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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「世界ナンバーワンなんです」元スコアラーも衝撃…三冠王快走の阪神・佐藤輝明が持つ“大谷翔平超え”驚異の能力の正体「数字でみても…とんでもない」
text by

酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/06/19 11:05
交流戦を終え、セ・リーグの打撃三冠王をひた走る阪神の佐藤輝明。元スコアラーが分析する進化の理由とは?
そして、志田が真っ先に挙げた進化のポイントその1が「打ち方」だった。
「これ、構えなのでシルエットの話になってきます。年々、構えがシンプルというか、雑味がそぎ落とされて、自然体のいいフォームになってきました。構えには上半身と下半身が連動する『ハマり方』があるのですが、佐藤選手はここが多分、しっくりきているのだろうと思います。もうひとつが足の上げ方で、工夫していますよね」
――どういうところに工夫が見えますか。
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「入団して駆けだしの頃は少し足を上げ、体重を左足に乗せて、そのパワーをボールにぶつけていく打ち方でした。ですが、年々、自分からボールにぶつかりにいくのではなく、極端に言えば受け身で『いらっしゃい』という形ができてきています。そのなかで、あまり足を上げずに対応できるようになってきました。いまではすり足やまったく上げないときもあります。自分のパワーもわかっているし、これぐらいの出力でも十分、ホームランを打てるんだという感覚があるのではないでしょうか」
志田は今季、ある試合に注目した。4月16日、甲子園で行われた巨人戦の1回2死一塁。マウンドには田中将大がいた。
その初球、145kmの内角高め直球を振りぬくと、高い放物線を描いてバックスクリーン右に吸いこまれた。その打ち方に唸らされたという。
「右肘と左肘の使い方が格段に良くなっています。あのボールを打つには右肘を抜きつつ、左肘を入れるという連動した動作が必要なのですが、当初、このテクニックはありませんでした。
佐藤選手は施設にバッティングを習いに行っているので、上半身の使い方についても、胸郭と肘の使い方などは、いろんなことを試しながらうまくハマっている。弱点と言われているところを克服するために必要なことを会得したんだろうなという感じがします」
かつての「苦手ゾーン」を技術で克服
両腕を伸縮自在に操る姿は5月30日、ZOZOマリンスタジアムでのロッテ戦でも披露している。1回2死走者なし。唐川侑己が投じた147km/hの速球はインハイへ。2-2からの7球目、胸元に来た球を払うようにしてさばき、ライトスタンドに運んだ。
肘を柔らかく使って打った、この2本のアーチは、いずれも内角高めのボールをとらえたもの。NPB+によれば、今季、5割の高打率をマークしている得意ゾーンだが、かつては打率1割台を示し、苦にした時期もあった。そういったウイークポイントを、打撃技術を高めることで潰していっているのだという。

