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プロ野球PRESSBACK NUMBER
なぜ今季のサトテルはこんなに打てる? 元スコアラーが分析する阪神・佐藤輝明の覚醒“3つの理由”「打ち方、待ち方、仕留め方。それが格段に良くなった」
posted2026/06/19 11:04
現在、セ・リーグの打撃三冠王をひた走る阪神の佐藤輝明。なぜこれほどの覚醒が見せられたのだろうか?
text by

酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph by
Kiichi Matsumoto
阪神タイガースにおいて、とてつもなく弱い時期がとてつもなく長くつづいたその昔、虎党たちにとって心の叫びだったフレーズが、今年の秋、本当に現実になりそうだ。
バースの再来――。
暗黒時代を生きた虎党は、非力な打線が毎日のように封じこめられる現実を突きつけられてきた。そこで生まれたのが、「バースの再来」なる文句である。
幾度も繰り返された「バースの再来」という幻影
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ランディ・バースは長くこの球団の救世主たるアイコンでありつづけた。1985年には54本塁打をかっ飛ばして本塁打王に輝いたほか、首位打者と打点王も獲得。球団史上初の三冠王として、球団初の日本一に導いた。翌86年も再び三冠王。ついには「史上最強の助っ人」の異名をとった。
バースが去った阪神はどんどん弱くなった。2月のキャンプ。新外国人選手がちょっと活躍するだけで「バース2世」と持ち上げられた。近年の阪神が国産打線に引っ張られる形で強くなり、そんなフレーズは死語になりつつあったが、この秋はかつての「ないものねだり」ではなく、正真正銘の「再来」として脚光を浴びそうなのだ。
それは打撃成績をみれば一目瞭然である。打率.359で堂々の1位。15本塁打、45打点も部門別トップ(成績は6月17日現在)。
昨季、40本塁打で本塁打王に輝いた佐藤輝明が目下、三冠王への道を驀進中なのだ。ホームランを打つツボを摑んだ感のある本塁打部門はともかく、打率において昨季の.277から大幅に上昇。27歳、プロ6年目にして充実一途にあると言っていい。
トリプルクラウン。
長打力、確実性や勝負強さをあわせ持つことを示す、打者としての最高の勲章であり、セ・パ両リーグで過去にたった8人しか成し遂げていない。最後に達成したのは22年のヤクルト村上宗隆(現ホワイトソックス)。阪神ではバース以来、40年ぶりの快挙に佐藤は挑んでいるのだ。

