ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
「偏見、誤解…不本意この上ない」高田延彦vsバービック“大荒れリアルファイト”の内情…じつは地味だったUインターを変えた「格闘技戦」回帰
text by

堀江ガンツGantz Horie
photograph by東京スポーツ新聞社
posted2026/05/16 11:02
バービックにハイキックを見舞う髙田延彦
「昨今、他団体では異種格闘技戦なるものが頻繁に行われている現実がありますが、あくまで真のプロレスリングの追求、確立を目指すUWFインターナショナルとしては、他流試合は邪道だと考えておりました。ところがプロレスに対する偏見、誤解は、ブームと呼ばれる今でさえも根強く、それが『プロレスこそ最強の格闘技』と標榜するUインターにとっては不本意この上ないことです。
それゆえ、他流試合もいたしかたなし。プロレスの強さ、素晴らしさを、今こそ世間に、世界に認めさせ、真の隆盛の第一歩を踏み出すため、『格闘技世界一決定戦』を開催することとなりました。世界のトップ中のトップの実力をもった格闘家と他流試合を行うことによって、プロレス最強を証明していく。単なる意味のない消化試合や、客寄せのための道具では終わらせることはありません」
“猪木時代の格闘技戦”への回帰
まさに、これぞ宮戸節だ。
ADVERTISEMENT
たしかに当時は、大仁田厚のFMWがこともあろうに「総合格闘技団体」を名乗り怪しげな異種格闘技戦を乱発。格闘技戦の“本家”である新日本プロレスもトニー・ホームや青柳政司などを参戦させて、異種格闘技戦を毎シリーズのように行っていた時代。そんなプロレス界へのアンチテーゼとして、“猪木時代の格闘技戦”回帰を打ち出したのだ。
ここから宮戸もまた、“Uインターの頭脳”、“平成の新間寿”などと呼ばれ出し、過激な仕掛けの数々をおこなっていくこととなる。
そして東京での記者会見の5日後、アメリカで記者会見と調印式が行われることになる――。《つづく》
