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ラグビーPRESSBACK NUMBER
ラグビーリーグワン“新規程”がなぜ大騒動に? 選手約20人が裁判所に「差止め申し立て」の異例…リーグ側は「ラグビー界の良い流れを作っていきたい」
posted2026/05/11 06:04
多くの外国出身選手たちが日本代表としても活躍しているラグビー界。そんな彼らに大きな影響を与えた「新規定」とは?
text by

大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph by
Kiichi Matsumoto
ラグビー界が揺れている。
4月末、リーグワンの新たな出場資格区分(カテゴリー分け)導入により出場機会が不当に制限されることになったと、外国出身で日本国籍を取得している選手約20人が公正取引委員会に独占禁止法違反として申告、東京地裁にも差止め仮処分を申し立てた。
さらに当該選手の一部がSNSで「差別だ」と心情を投稿したこともあり、このトピックはファンを巻き込んでヒートアップ。
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30日にはリーグワンの玉塚元一理事長と東海林一専務理事が緊急会見を実施したが、内容は「差別は意図していない」「誤解がある」と繰り返すばかり。「差別」という感情的な反応を呼びやすい強いワードが飛び交う中、議論は収束の気配を見せない。
なぜ「騒動」は起こったのか?
事態の始まりは、昨年5月にラグビーリーグワンが発表した新たな出場カテゴリー区分だった。リーグワンに「外国人枠」は存在せず、出場資格は国籍に触れていない。現行のリーグワンの「選手契約および登録に関する規程」は、
・カテゴリA(日本代表資格を有する選手)
・カテゴリB(他国の代表歴がなく、将来日本代表資格を得る可能性のある選手)
・カテゴリC(他国の代表歴があり、将来日本代表になる可能性のない選手)
の3つに分類され、ピッチ上の人数15人のうちAは最低11名、Cは3名まで、BはCと合わせて4名までと定められている(試合登録23名のうちAは最低17名、Cは最大3名、BとCを合わせて6名まで)。
カテゴリAは「日本代表資格を有する」とある。字面を見ると、つい「日本人枠」と考えてしまいそうだが、ラグビーの場合はちょっと違う。
2019年に日本で開かれたワールドカップで話題になったように、ラグビー日本代表には多様な選手たちが選ばれていた。主将のリーチマイケルや中島イシレリ、レメキロマノラヴァなど外国出身で日本国籍を取得した選手だけでなく、南アフリカ国籍のピーター・ラブスカフニ、トンガ国籍のアマナキ・レレイ・マフィのように外国籍のまま代表に名を連ねる選手もいた。

