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「お前ちょっと座れ」中嶋聡監督に呼び出され…昨季引退のオリックス・佐野皓大が明かす野手転向と“恩師”の導き「もっと食らいついていけばよかった」 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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posted2026/05/03 11:01

「お前ちょっと座れ」中嶋聡監督に呼び出され…昨季引退のオリックス・佐野皓大が明かす野手転向と“恩師”の導き「もっと食らいついていけばよかった」<Number Web> photograph by Noriko Yonemushi

現役時代を振り返った佐野皓大さん。現在は球団職員としてチームを支えている(2026年1月撮影)

中嶋前監督がくれた“きっかけ”

 足を武器とする佐野にビモロシューズを勧めたのも中嶋前監督だった。ビモロは初動負荷理論に基づいて開発されたシューズで、イチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が使用し、中嶋前監督も愛用していた。

「最初は確か、中嶋さんが靴をくれたんだったかな。『これ、いいやろ』って。履いてみたら本当に良くて。それからビモロさんに繋げてくれて、僕も履けるようになりました」

 それをきっかけに、鳥取のワールドウィングで初動負荷トレーニングも行うようになった。

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 中嶋前監督が一軍監督に就任した2021年には、1番・センターで初めて開幕スタメン出場を果たす。開幕戦の前には監督室に呼ばれ、メジャーリーガーの映像を見ながら打撃のアドバイスを受けるなど、期待の大きさをひしひしと感じていたが、その年は打率1割台と振るわず、シーズン後半は代走や守備固めでの起用が主になった。緊迫した優勝争いの中で重要な役割を担ったが、割り切れない感情もあった。

「使ってくれん」焦りと葛藤

「レギュラーで出たいという気持ちでやっていたんですけど、開幕からこけてしまって。それでも我慢して使ってくれたんですが、やっぱりダメで。頭(先発)で出られなくなってからは、なんかモヤモヤしてしまった。中嶋さんはそれでも面倒を見てくれて、バッティングもすごく教えてもらったんですけど、僕は子供だったので、『いろいろ言ってくれるのに、使ってくれん』という気持ちがありました。

 いろんな感情が重なっていましたね。自分が打てないことにモヤモヤしていたし、代走だけで終わりたくないという気持ちもあった。相手が左ピッチャーの時は(右バッターで)使ってくれていたんですけど、左バッターでは基本的に試合に出られなかったので、それでスイッチヒッターをやめたということもありました。あの頃、中嶋さんに、もっと食らいついていけばよかったなと思いますね。そこはちょっと後悔があります」

 翌年はキャリアハイの78試合に出場したが、後半は打席に立つ機会が減った。リーグ3連覇した2023年は47試合の出場に終わった。

「失敗した選手には…」名将の気遣い

 先発で出たいという思いとともに、先発で行く怖さも感じるようになっていた。

【次ページ】 戦力外通告…引退決断のとき

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