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村上宗隆67発ペースだけでない“異常データ”「二、三塁打ゼロ+最多三振ペース」「大谷翔平やトラウト並み打球速度」弱小Wソックスには“ある懸念” 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2026/04/28 17:01

村上宗隆67発ペースだけでない“異常データ”「二、三塁打ゼロ+最多三振ペース」「大谷翔平やトラウト並み打球速度」弱小Wソックスには“ある懸念”<Number Web> photograph by Matt Dirksen/Getty Images

メジャー1年目の序盤戦、ホームランを量産している村上宗隆。シーズン通じてどれだけの数字を残せるか

ジャッジ、トラウト、大谷…打球速度を比較すると

 なお前述した「打球速度(Exit Velocity)」は打者が持つパワーのポテンシャルを端的に示したデータで、スタットキャストという解析システムで計測される。MLB公式サイトの『Baseball Savant』に示された最高値のランキングでの、主なスラッガーや日本人打者の順位は以下の通り(※現地4月25日時点)。

1位クルーズ(パイレーツ)191.5km/h
6位スタントン(ヤンキース)187.2km/h
7位ジャッジ(ヤンキース)187.0km/h
17位トラウト(エンゼルス)184.4km/h
17位大谷翔平(ドジャース)184.4km/h
22位村上宗隆(ホワイトソックス)183.6km/h
41位岡本和真(ブルージェイズ)181.2km/h
118位鈴木誠也(カブス)177.0km/h

 1位のオニール・クルーズはWBCでドミニカ共和国代表として活躍していたが、このランキング上位の常連だ。数字のわりに本塁打を打っていない(25年は20本塁打)のはコンタクト率が悪いからだ。ヤンキースのジャンカルロ・スタントン、アーロン・ジャッジもこのランキングの常連で、シーズン終盤には190km/h近くをマークするとみられる。さらに数年前までトップクラスだったマイク・トラウトが久々に上位に来ている。

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 そして大谷翔平である。WBC初戦の台湾戦、先頭打者として初球を打った二塁打は188.5km/hを記録したが、ペナントレースではまだエンジン全開ではない。とはいえ彼も最終的には190km/hオーバーを確実に叩き出すはずだ。

 村上宗隆は22位ながら大谷やトラウトに肉薄し、現時点では優秀だといえる。昨年からNPBではスタットキャストに近い「NPB+」という解析システムのデータを開示している。昨年、村上は「187.5km/h」をたたき出した。ここからもう少し数字は上がるとみられるが、ジャッジや大谷のレベルまで行けるかどうか。

 なお岡本はNPB+では180.7km/h、180km/hが上限であれば20本塁打程度にとどまる可能性が高い。WBCで負傷した鈴木はまだ170km/h台。とはいえシーズン終盤には185km/hを上回ってくるだろう。

 村上は、さらに打球速度を上げれば、本塁打量産のペースを落とさずに活躍できる。しかしながら試合数も増えて、各チームに「村上宗隆のデータ」が蓄積されるとともに、各球団のマークはどんどん厳しくなるだろう。

 今の数字が「ブレのなくなった成績」になったとしても、「好成績」の部類で着地できれば、と思う。

懸念は「Wソックスの解体モード」での…

 他球団のマークに加えて、もう1つ懸念点がある。

【次ページ】 懸念は「Wソックスの解体モード」での…

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