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《りくりゅう引退発表》「僕たちって、2人で1つなんだなと」木原龍一が語っていた三浦璃来との関係…まるで保護者のように「付いてくるんです」
posted2026/04/24 17:02
2023年世界選手権で初優勝を遂げたりくりゅうペアが語っていた“相性の良さ”とは?
text by

野口美惠Yoshie Noguchi
photograph by
Wataru Sato
初出:Number1071号(2023年4月20日発売)[世界選手権初Vインタビュー]三浦璃来&木原龍一「世界で1つだけのペアに」※表記などは基本的にすべて初出時のまま
「2人の絆を改めて確認して…」
日本勢初の世界選手権優勝をかけた、3月23日、ペアのフリースケーティング。その6分間練習で三浦璃来&木原龍一組は、最終4組のなかでも際立つスピードで、さいたまスーパーアリーナを疾走していた。
「母国開催の世界選手権。久々に聞く声援も嬉しくて、『勝たないと』というプレッシャーは無く、リラックスしていました」(木原)
氷から上がると、嬉しい出来事があった。
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「(SP3位の)イタリアの方から、『一緒に滑っていて怖いくらい! スピードが速すぎるわ!』と言われたんです」
三浦も「嬉しかったよね」とうなずく。自分たちの強みを再確認すると、アグレッシブな滑りで頂点へと駆け上った。
「今季は、シーズンイン直前に三浦さんが怪我をして難しいシーズンでした。そのなかで2人の絆を改めて確認して、信頼の部分でも成長できたと実感しています」(木原)
GPファイナル、四大陸選手権、世界選手権と全種目を通じ日本勢初となる年間グランドスラムを達成。すさまじい勢いで進化し続ける2人は、今季、日本のペアの歴史を再び塗り替えた。
アクシデントが起きたのは昨年7月24日、アイスショーの愛知公演・千秋楽の最中だった。
「演技冒頭のジャンプで転倒したときに、手をついてしまって。あれ、肩が動いたなあ、と。でも本番中だったので、そのままスロージャンプもリフトもやって。デススパイラルは脱臼した方の腕ではなかったので、滑りぬきました」(三浦)
「僕たちって『2人で1つなんだな』と」
病院での診断の結果、左肩が脱臼していた。2カ月間は技の練習は禁止。兵庫から東京まで通院する三浦に木原も付き添った。
「私は一人で行けるって言うんですけど、付いてくるんです」(三浦)
「三浦さんを一人で行かせたら、診察結果をあとで聞いても説明が分からないので。それに、東京で電車を間違えそうだったから」(木原)
まるで保護者のように三浦を心配する。自身は地元名古屋のリンクで、自主練習を続けた。スケーティングやジャンプの確認、そして一人での曲かけ練習。
「僕たちって『2人で1つなんだな』ということを改めて感じました。このチームを組んでから長期離脱は初めてのことだったので、2人で滑れる楽しさは本当にありがたいことなんだなと思いました」
練習を見に来た三浦も同じ気持ちだった。

