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「ずっと龍一くんが励ましてくれて…」《りくりゅう引退》支え合う2人の軌跡…本人たちが語っていた“最後の五輪”への覚悟「自分たちを信じるだけ」

posted2026/04/21 11:04

 
「ずっと龍一くんが励ましてくれて…」《りくりゅう引退》支え合う2人の軌跡…本人たちが語っていた“最後の五輪”への覚悟「自分たちを信じるだけ」<Number Web> photograph by Asami Enomoto / JMPA

引退を発表した木原龍一と三浦璃来の「りくりゅうペア」。直前のアクシデントも乗り越え、ミラノ五輪では金メダルを獲得した

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野口美惠

野口美惠Yoshie Noguchi

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Asami Enomoto / JMPA

 競技からの引退を発表した三浦璃来と木原龍一の「りくりゅう」ペア。声明文と、これまで語ってきた言葉には、常に互いへの深い信頼が込められていた。最後の晴れ舞台となったミラノ・コルティナ五輪前、2人に訪れていた試練とは。《全2回の2回目/最初から読む》(初出:Number1137・1138号/2026年2月5日発売 肩書などはすべて当時)

 2人がいつもの関係を取り戻したのは、同年の全日本選手権後。“2人で滑れるだけで幸せなんだ”という初心に返り、25年世界選手権では王者に返り咲いた。

「あのときの経験を思い出して、僕達にはそこから1年積み重ねてきた経験があると思い直しました」(木原)

「今出来ることにフォーカスしよう」

 三浦が脱臼した直後、ショートの滑走順は2番目だった。5分程度しか待ち時間はない。名前を呼ばれ、スタートの位置に立つと、木原は三浦に話しかけた。

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「怪我にフォーカスするんじゃなくて、今出来ることにフォーカスしよう。1年間やってきたんだから、絶対に僕達は成長してる」

 三浦も緊張した顔でうなずく。

「最初のポーズにつく直前までずっと、龍一くんが励ましてくれていました」

 曲は、昨季のショートから継続となる『Paint It Black』。力強く、切れ味のある動きで観客を引き込むプログラムだ。オフの間、振付師のシェイリーン・ボーンとブラッシュアップを重ね、一体感を磨いてきた。

「最初に両手を上げるところで、肩が不安定だなと感じました」(三浦)

 動きが慎重になる三浦を、木原は必死にサポートする。

「手を引っ張ることが出来ないので、全部の場面で、手を引いているように見せながら滑りました」(木原)

 繋いでいる手を離さないように、でも引っ張らないように。木原が広げた手のひらに三浦がそっと手を重ねる。木原が歩調をあわせて距離を保つ。三浦はその気配りを察した。

「全部調整してくれていました。特にステップのフットワークでは、気を付けてくれているのが分かりました」(三浦)

【次ページ】 SPでは会心の演技も…フリーは棄権

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