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「ベンチ殴って骨折」杉山一樹が離脱も…“現役ドラフトの男”が覚醒「ソフトバンクで球速150キロじゃ遅い」肉体改造で激変、上茶谷大河とは何者か? 

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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photograph byJIJI PRESS

posted2026/04/14 11:02

「ベンチ殴って骨折」杉山一樹が離脱も…“現役ドラフトの男”が覚醒「ソフトバンクで球速150キロじゃ遅い」肉体改造で激変、上茶谷大河とは何者か?<Number Web> photograph by JIJI PRESS

ソフトバンクで覚醒中の上茶谷大河とは?(写真は肉体改造の2年前、DeNAから移籍時のもの)

 ソフトバンクは「先行逃げ切り」で黄金期を築いてきた。2010年代前半には攝津正、ブライアン・ファルケンボーグ、馬原孝浩の「SBMリレー」が防波堤となった。その次の時代では“キング・オブ・クローザー”の異名をとったデニス・サファテが君臨し、岩嵜翔や森唯斗も高い壁となり相手に立ちはだかった。

 そしてリーグ連覇と日本一奪回を果たした昨季は、7回藤井皓哉、8回松本裕樹、9回杉山の必勝リレーがチームの屋台骨になった。6回終了時点でリードしていれば67勝4敗、勝率.944という安定感と安心感。3人の名前に由来して「樹木トリオ」とも命名された。

 だがしかし、今季は開幕前時点で藤井がトミー・ジョン手術を受けてシーズン絶望となりプランが崩れた。さらに開幕すると、苛立った杉山が“自身の不甲斐ない投球”と説明があったように防御率9.00と過去2年間の防御率1点台に比べて本調子とは程遠く、WBCに侍ジャパンで出場していた松本裕も防御率4.05と安定感を欠いている。

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 こんな時こそ頑張ってもらわないと困る、元メジャーセーブ王のロベルト・オスナはクローザー限定起用の契約問題が未解決でファーム調整中というビミョーな状況。若手リリーバーの木村光が台頭しているのが救いだが、彼に何もかもを背負わせるわけにはいかない。

 また、ソフトバンクの投手陣を束ねる倉野信次一軍投手チーフコーチ兼ヘッドコーディネーター(投手)は、かねてよりリリーバーの登板過多に細心の注意を払っており、シーズン最終盤など一部を除いて3連投を禁じ手にしている。ただ、このブルペン運用を行うには当然、投手の頭数が必要となってくる。

 様々なジレンマを抱えているにもかかわらず、開幕ダッシュを成功させたソフトバンク。もちろん好調選手の多い打撃陣の頑張りも大きいが、こと投手陣でいえば上茶谷が「陰のMVP」といって大袈裟ではない。

救世主になった“現役ドラフト”上茶谷

 なかでも存在感を発揮したのが4月5日のロッテ戦(ZOZOマリン)だ。2点リードの7回裏に2番手として登板すると1死から四球を与えるも次打者を二ゴロ併殺に仕留め、11球でベンチに戻った。すると8回も続投。1点は失ったもののリードを保って、9回に投げた松本裕にバトンをつないだ。小久保監督は「今日は(勝ちパターンの)中継ぎは全員使えなかった」と試合後に明かした。木村光、ダーウィンゾン・ヘルナンデス、杉山が前日に登板しており、起用しないプランだったという。

「上茶谷は先発調整をしていたから複数イニング行ける」(小久保監督)

【次ページ】 上茶谷ってどんな選手?

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