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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「王さんみたいに三かん王をとりたい」夢見る少年だった城島健司が今実感する王貞治の凄み「王さんは“一人何役”もやって強いホークスを築いた」
posted2026/05/23 17:02
現在はCBOを務める城島(左)は、小学生時代から王(右)に憧れ続けてきた
text by

喜瀬雅則Masanori Kise
photograph by
Hideki Sugiyama
1986年2月8日。
西日本新聞の長崎版に「私の夢」と題した、小さなコーナーがある。
寄稿主は「佐世保市相浦小3年 城島健司」。くりくりの坊主頭の顔写真を囲むように記された原稿は「自分で書きました」。その主題は「王貞治」だった。
王さんみたいに三かん王をとりたい
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ぼくは、野球せんしゅになりたい。王さんや、おちあいさんみたいに、三かん王をとりたいとおもいます。王さんのきろくに、なるべくちかづきたいとおもいます。いまからも野球をつづけていきます。がんばります。
城島は、その記事のコピーを読みながら「その2年前、小学校1年生のときにも載ったんです。覚えています」。その時、無邪気な城島少年は「王みたいに三かん王をとりたい」と記していたのだという。「さん、つけていないんです。2年で成長しているんです、俺」。
その記事掲載から5年後となる1991年4月14日。
相浦中3年生の城島は、佐世保球場で開催された野球教室に参加した。その時の講師が巨人監督を勇退後、野球評論家として活動していた王だった。
将来は巨人に入りなさい
「君は体も大きいし、才能もある。将来は巨人に入りなさい」
王がそう声を掛けたのは、きっと、野球好きの少年に、大きな夢を追いかける尊さを教えたかったのだろう。城島は、その時の喜びを忘れていない。
王が全国を行脚して開催してきた野球教室は、王の記録更新前まで世界記録だった通算755本塁打を誇るメジャーのスーパースター、ハンク・アーロンとともに立ち上げた「世界少年野球」大会(WCBF)へと発展、2026年夏も千葉・成田で開催される予定だ。WCBFの「特別協賛」に福岡ソフトバンクホークスも名を連ねており、城島は2025年夏、秋田でのWCBFに球団の一員として参加、王とともに子供たちへの野球指導も行っている。


