野球のぼせもんBACK NUMBER
「ベンチ殴って骨折」杉山一樹が離脱も…“現役ドラフトの男”が覚醒「ソフトバンクで球速150キロじゃ遅い」肉体改造で激変、上茶谷大河とは何者か?
text by

田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byJIJI PRESS
posted2026/04/14 11:02
ソフトバンクで覚醒中の上茶谷大河とは?(写真は肉体改造の2年前、DeNAから移籍時のもの)
これまでセットアッパーとクローザーは絶対的存在として固定が理想とされて1イニングずつを任されるのが常識だったが、ブルペンの「ターンオーバー制」を実現させて、かつ複数イニングを投げるセットアッパーという革新的な働きをほぼ完ぺきにこなしたことが、ブルペン崩壊寸前だったソフトバンクの救世主となっているというわけだ。
上茶谷ってどんな選手?
上茶谷はプロ8年目。東洋大学から2018年ドラフト1位でDeNAに入団して新人ながら開幕ローテを任されて年間24先発(登板25試合)して1完封を含む7勝(6敗)を挙げた。チームの柱となっていくことを期待されたが、勝ち星でいえば現時点でのキャリアハイは1年目のままだ。リリーフ転向した2023年には46試合登板で5勝3敗4ホールド、防御率2.11の成績を残したが、DeNA日本一の2024年は不振と故障で18試合登板にとどまり、日本シリーズの40人枠からも漏れた。その年のオフの現役ドラフトでソフトバンク移籍となったのである。
ただ新天地に来て早々、昨季はキャンプ中に右肘の異変を訴えて手術を受けた。8月末にようやく一軍昇格したものの登板は8試合で防御率6.92。さらにプロ入りして初めて未勝利でシーズンを終えたのだった。
ADVERTISEMENT
再起を期して、そして背水の思いで迎えた今季2026年だ。
2月キャンプ。小久保監督が「別人」と仰天したように、上茶谷はチーム内そしてファンも驚かせた。
「1年前のキャンプインと比べたら体重は3キロですけど、体脂肪を10%以上減らしました。筋肉量は逆に4キロ増えたんです」
激変した姿で現れたのである。
その理由がなかなか痛快だった。
「まぁ、ホークスボディになりたかったので」
“ホークスボディ”肉体改造ウラ側
上茶谷といえばDeNA時代からチームのムードメーカ―であり、とにかくひょうきん者で有名だった。ソフトバンクでも健在。彼の周りはいつも笑いが絶えない。
この時も含み笑いをしながら少し照れくさそうにはしていたが、そんな上茶谷も野球の話を振ればいつも真剣に考え、我々にも分かりやすい言葉をひねり出して一生懸命説明をしてくれる。この時も表情やテンションがそのような感じだった。

