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佐々木朗希の「球種少なく球数多い問題」はどうなる…「カーブ多投」大谷翔平のサイ・ヤング賞ライバルは山本由伸か〈ドジャース3投手の内容精査〉
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広尾晃Kou Hiroo
photograph byEPA/JIJI PRESS
posted2026/04/06 17:03
ロサンゼルスの壁画にも登場した大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希。ドジャース3投手がそろい踏みしたガーディアンズ戦の投球内容を振り返る
佐々木はWBCに出場せず、今季のドジャースのローテーションに残るべく調整を続けてきたが、スプリングトレーニングでは4試合8.2回を投げて9被安打15与四球12奪三振、自責点15という散々な成績だった。果たして開幕に間に合うのか、ファームで調整するのではないかと言われたが――シーズン初登板では黒星こそついたものの、試合を作ることができて関係者は胸をなでおろした。
WBCで投手調整の大谷、本調子ではなかった由伸は
大谷はWBCでは打者に専念して最多タイの3本塁打、日本から唯一のベストナインに選ばれた。一方でチームの要請もあって投手としては投げなかった。しかし東京ラウンドでは、一度「ライブBP」で投げている。関係者の話によれば、フォーシーム、変化球ともにすさまじい数値を叩きだして、侍のチームメイトを驚かせたという。大谷は来たるシーズンに向けて、投手として万全の準備をしてきたのだ。
山本は、WBC初戦の台湾戦で先発したが、Netflixの中継で解説の黒田博樹氏が「山本投手は本調子ではないと思う」と語っていた。実力差があるので打ち込まれることはなかったが、本人も納得いかない表情を浮かべていた。準々決勝ベネズエラ戦では初回先頭のアクーニャJr.に本塁打を打たれ、2回にもトーレスの二塁打で失点したものの以後は立ち直った。
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オリックスのエースとして圧倒的な経験値を有する山本は、たとえ不調でも、試合を作る能力では佐々木、大谷よりも長じている。開幕からの2試合、1本ずつ本塁打を打たれたが、ピンチを耐え忍ぶうちに調子を取り戻していくのだろう。
朗希のスプリッター見逃される+球種少ない問題の解決策は
MLB公式サイトの『Baseball Savant』に掲載されたデータ解析システムSTATCASTから3人のガーディアンズ戦の投球を球種別にさらに詳細にみていこう。球種の後の各数字は「球数/ストライク、空は空振り、安は被安打、km/hは平均球速、RPMは平均回転数」。
佐々木朗希 78球
フォーシーム 38/24空2安2:157.1km/h 1938RPM
スライダー 22/16空3安2:140.3km/h 1988RPM
スプリッター 18/5空0安0:138.1km/h 566RPM
カッター 2/0空0安0:145.2km/h 2017RPM
フォーシームの平均球速は大谷、山本よりも速い。MLBでもトップクラスだろう。しかし平均回転数は2000を切っている。球速のわりにホップせず、とらえやすい球になっている可能性がある。なお佐々木の球はどれも回転数が遅い。スピンを利かせて投げるタイプではないとみられる。

