テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
「ムネ、打ちました?」大谷翔平の声に報道陣ざわつき…ロハスとテオは「64万円高級時計ギフトに感激」“テレビに映らない”ドジャース舞台裏
posted2026/03/31 06:01
ワールドシリーズ3連覇に向けて始動した大谷翔平とドジャース。テレビに映らない舞台裏は?
text by

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph by
Brandon Sloter/Getty Images
「また本を…」→「捨てていいですか?」とニヤリ
《3月26日ダイヤモンドバックス戦(ユニクロフィールドアットドジャースタジアム)◯8-2》
試合開始約4時間前の午後1時過ぎ。クラブハウスに到着した大谷は笑顔で報道陣に挨拶し、リラックスした表情で自身のロッカーの椅子に座った。3連覇へ向けたシーズンがいよいよ始まる。その緊張感をむしろ楽しんでいるような印象さえ受けた。
マンツーマン取材は原則、禁じられているが、“暗黙のルール”として挨拶は問題ない……はずである。大谷が着替える前にしばらくスマートフォンを眺めている姿を見ていたため、私は意を決して声を掛けた。
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挨拶はもちろんのこと、日本時間27日に発売を迎えた拙著『大谷翔平を追いかけて2―番記者が見た連覇の舞台裏―』(ワニブックス)を、開幕戦前のクラブハウスで本人に手渡すという“個人的任務”も抱えていたからだ。
「今シーズンもよろしくお願いします。また本を書きまして……」
と恐る恐る近づくと……。
「いらないっすよ~」
と強烈ジャブ。ここで怯んではいけない。「いやいや、お願いします!」と計480ページ、厚さ3センチの本書を手渡すと、
「捨てていいですか?」
こう言い出し、わざわざ5メートル以上も離れたごみ箱に一歩、二歩と歩き出し、捨てるフリをして、私の方を振り返ってニヤリと笑った。
ここで何か気の利いたひと言を言えれば良かったのだが、私は「まあまあまあ……」と苦笑いしかできないのが残念なところ。笑い続ける大谷は最終的に自身のロッカーの一角に書籍を置いた。実はこのやりとりは24年4月に著書第1弾を手渡した時と全く同じだった。“お決まりの記者イジリ”に少しホッとしている自分がいるのが分かった。
上機嫌な大谷が…「ムネ、打ちました?」
大谷は上機嫌だった。
