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「なんか、燃えてますね」侍ジャパン敗戦から3日後、オリックス若月健矢30歳が語ったWBCの本音…戦友・阪神坂本と笑顔のグータッチ「僕もアップデートしないと」
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米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byKelly Gavin/WBCI/MLB Photos via Getty Images
posted2026/03/24 11:04
WBCで3試合の先発マスクを被った若月健矢(30歳)。悔しい思いもしたが、高いモチベーションでオリックスに戻ってきた
「やってみて、メリットも結構あったと思います。僕らはこの大会でしか使うことはできなかったので、難しい部分は正直あったんですけど……。(ピッチクロックの制限)時間もありましたし、僕もすごく慌てながらサインを出したりとか。慣れて行ったつもりでしたけど、慣れていなかったなと。本場の(選手の)時間の使い方を見ると。もちろんそのせいにするわけではないんですけど、国際大会でああいうルールに基づいてやるのであれば、適応しないといけないなとは思いました」
機器の使い方を学ぶところからスタートし、強化試合などで練習して操作はできるようになったが、普段から使用しているメジャーリーガーはその何倍も使いこなしていると感じた。
「ダルビッシュさんだとか、そういう方々が時間の使い方とかを教えてくれて、僕らもやってきたつもりではいましたけど……。やっぱり本番になってしまうと、うまく使えなかったのかなと」
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ピッチクロック、ピッチコムはメジャーだけでなく、韓国や台湾のリーグでもすでに導入されている。今後の国際大会を見据えれば、NPBでも導入すべきだろう。
「なんか、燃えてますね」
若月は抑揚のない声で、訥々と質問に答え続けた。約2年4カ月ぶりにバッテリーを組んだドジャースの山本由伸について聞かれると、こう話した。
「日本にいた時より成長していました。僕なんかが言ってもあれだと思うんですけど、1球1球、すべての球種に力強さがありましたし、コントロールも本当に良くなっているなと思いました。また捕れるように、頑張っていきたいなと思いました」
今回の経験が自身にどう生きていきそうかと聞かれると、「ほぼ全員メジャーリーガーだったベネズエラとの、力の差を感じましたので、なんか、燃えてますね、はい」。
声のトーンと言葉のギャップが大きすぎて、一瞬、聞き間違えたかと思ったが、確かに、前向きな言葉があった。
「(山本のボールを)また捕れるように」
それは2028年のロサンゼルス五輪や次回のWBCへのチャレンジを意味する。
「燃えてますね」
それはすでに行動に表れていた。


