プロ野球亭日乗BACK NUMBER
WBC日韓戦で“ゲームチェンジャー出現 ”種市篤暉「自分的には一番いい仕事ができた」井端弘和監督が考える“秘密兵器”の起用法「ジョーカーとして使う」
text by

鷲田康Yasushi Washida
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/03/08 17:34
WBC日韓戦で3番手として7回に登板した種市篤暉は、三者連続三振に切ってとり試合の流れを一気に引き寄せた
「去年のパ・リーグを見ていて前半は西武の今井(達也投手、現ヒューストン・アストロズ)、後半はロッテの種市だった。それくらいに圧巻の投球内容だったと思います」
日本代表・井端弘和監督がこう語っていたのはWBCに向けた選手選考を兼ねた韓国との強化試合の直前だった。
確かに2025シーズンの種市は、前半戦こそ右肘の張りで登録抹消されたりした影響で5連敗など苦しい内容だったが、7月19日のオリックス戦で3勝目を挙げると、そこから破竹の5連勝。9月、10月には5試合の先発でリーグトップの4勝を挙げ、48奪三振、防御率も0.95とスキのないピッチング内容を見せていたのである。
種市「自分的には一番いい仕事ができた」
ADVERTISEMENT
当然、韓国との強化試合にも招集されたが、腰痛で無念の出場辞退。しかし東京ドームでの練習には志願で参加し、この大会に向けてピッチコムのテスト使用を行うなど、代表入りへの強い気持ちを見せていた。
「千葉ロッテの時もリリーフをやっていて、負けている展開でもいいピッチングしたら裏の攻撃がいい流れになるっていうのはすごく感じていた。そこは自分的には一番の仕事ができたんじゃないかと思っています」
こう試合を振り返ったように、真っ直ぐとフォークでとにかく三振を取れるのが魅力であり、だからこそ一気に試合のムードを変えるゲームチェンジャーとなれる投手だ。
特に日本での1次リーグを勝ち上がった米国ではメジャーリーガー相手の戦いとなる。そこでは高めの真っ直ぐとメジャーで主流の浅く握って小さく落とすスプリットではなく、人差し指と中指で深く挟んで大きな落差を生むフォークがかなり有効な武器になると言われている。
「ゾーンに強いボールでファウルを取りたいっているのが一番なので、2ストライクに追い込んでからはやっぱり当てさせないのがベスト。いいボールがいっていたんじゃないかなと思います」
井端監督の構想「ジョーカーとして使う」
この日も見せたピッチングができれば、台湾戦で好リリーフを見せた藤平尚真投手(楽天)と共に、準々決勝以降の日本の秘密兵器となるはずである。
そしてそこでの起用法は――。

