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日本人が知らない…台湾の王貞治への“本当の評価”「神様です」その王が、現地メディアの発言を制して語った内容「憧れていたら追いつけない」大谷翔平に言及
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田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byGetty Images
posted2026/03/06 11:01
今年2月26日、台湾vsソフトバンク戦の親善試合前に行われた記者会見で話す王貞治ソフトバンク球団取締役会長終身GM
「2024年に台北ドームという素晴らしいドーム球場ができて、選手たちの意識もファンの方たちの意識も変わったと思います。やはり環境というのは大事。選手たちもこれで頑張ろうとなるんですよ。それから一昨年、プレミア12の決勝で日本に勝ちましたよね。試合というのはいくら善戦をしても、やはり勝たなきゃいけないんです。今の台湾代表は日本球界に近づいているというのは感じますね」
そんな王が、台湾野球関係者に向けて何を伝えたのか。
王の言葉とは――。
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「私はね、小さな子供に『今は全然できなくても恥ずかしくない』と話をします。現役のプロ野球選手だって、君たちと同じ年代の時には全然上手くいかなかった。でも、一生懸命上手くなろうと思ってやっていたから、上手くなった。君たちも今はできないけれど、絶対あの選手と同じようにやれるようになるんだという思いを持ってやったらいいよ、と。そのような話をしました。
「神様です」…現地メディアの発言を制した瞬間
また、台湾代表チームの練習も見ました。レベルが高いですよね。その高い人の中で勝たないといけない。ここまでくると目に見えて上手くなる段階ではないから、その先は難しいんですよ。でも逆にちょっとした差なんです。できる人を見て技術を盗むのも大事。レベルが上がるほど簡単に上手くなりませんが、とにかくやってみること。チャレンジですよ。せっかくそのレベルまで達したんだから、もうひと踏ん張りしてほしいですよね」
そんな中で、台湾メディアから件(くだん)の言葉を引き出す発言が飛んだのだ。〈王会長は台湾の野球選手にとって神様であり憧れである〉。その発言を制するように、王は話し始めた。
「憧れていたらね、追いつけないんですよ。その人を超えるという気持ちを持たないとレベルは上がらないのです。私の名前が出ましたが、日本の野球界からも大谷(翔平)君が出てきて、彼がアメリカに行ったことで日本から随分とアメリカに選手が行きました。今の台湾の選手にもアメリカで互角以上に戦うんだ、上に行くんだという目標を持ってほしいと思います。

