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「仕方がない、活躍して評価を上げるしか」「社長、監督と涙のハグ」育成ドラフト3人の独立L徳島取材で見た“喜怒哀楽”

posted2022/10/21 17:01

 
「仕方がない、活躍して評価を上げるしか」「社長、監督と涙のハグ」育成ドラフト3人の独立L徳島取材で見た“喜怒哀楽”<Number Web> photograph by Kou Hiroo

育成ドラフトで指名を受けた(左から)日隈モンテル、中山晶量、茶野篤政

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 新人選手選択会議(ドラフト会議)の当日は、独立リーグ球団の記者会見場に行くことにしている。独立リーグでも社会人、大学、高校でもおなじだが、期待して発表を待っていても指名されないこともままある。そうなると記者会見は“どっちらけ”になり、ときには開かれないこともある。

 そして、選手の辛そうな顔は見るに堪えない。

 そんな“悲劇”を回避するためにも、できるだけ「確率」の高いチームに行きたい。そうなると独立リーグの場合、徳島インディゴソックスということになる。何しろ2013年以来9年連続でドラフト、育成ドラフト指名選手が出ている。実に17人。四国アイランドリーグ全体でこの間28人しか指名されておらず、徳島はNPB輩出では圧倒的な実績なのだから、行かざるを得ない。

独立Lの選手がドラフト上位で指名されることはまずない

 今回も徳島市郊外のショッピングセンターの「ゆめタウン徳島」が会場となった。コロナ禍の間は報道陣以外非公開だったが、今年は特設会場ができて、ファンがパブリックビューイングでドラフト結果を見守っていた。

 報道陣は施設内の会議室で、選手、監督、関係者とともにドラフト結果を見守ることになった。

 とはいえ、独立リーグの選手がドラフト上位で指名されることはまずない。

 午後5時の発表のときから待機しなくても別に問題ないのだが、報道陣は筆者も含め発表開始時から待機している。緊張して発表を待つ選手と一緒に待つことで、一体感が出てくるのだ。

 報道陣は30人くらいか。地元新聞、テレビ局の他、キー局のテレビカメラもいる。

知り合いが指名されて「あっ」と声を上げる選手も

 プレスに配られた資料によると、今年の指名候補は野木海翔(右腕投手、2年目25歳)、中山晶量(右腕投手、2年目23歳)、井上絢登(外野手、1年目22歳)、茶野篤政(外野手、1年目23歳)、日隈モンテル(外野手、1年目22歳)、和泉椋麻(右腕投手、1年目22歳)、白川恵翔(右腕投手、3年目21歳)、大木稔貴(左腕投手、3年目21歳)の8人。徳島の南啓介社長は、今年も選手たちに、チームカラーのブルーのネクタイをプレゼントした。彼らはおそろいのネクタイで、緊張の一瞬を待つのだ。

 彼らには最低1通以上、NPB球団からの「調査書」が届いている。つまり、球団から「指名するかもしれませんよ」という通告があったのだ。

 8人のうち中山と茶野はこの前、弊コラムで紹介した。「調査書、何通来た?」と聞くと中山は5通、茶野は3通とのことだった。一概に言えないが、調査書を複数貰っていれば有望なのは間違いない。

 そうこうしているうちに、ドラフト会議が始まった。

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