- #1
- #2
フィギュアスケートPRESSBACK NUMBER
「えっ?」三浦璃来17歳と木原龍一26歳の初ツイストリフトに衝撃…“りくりゅう誕生の瞬間”を私は見た「ペア挑戦を応援したい半面」「引退も頭に」
text by

山田智子Tomoko Yamada
photograph byAsami Enomoto/JMPA
posted2026/02/19 11:00
金メダル獲得を成し遂げた「りくりゅう」。奇跡のペアが誕生した瞬間を見た関係者に、当時の秘話を聞いた
後に木原も「初めて滑った時から相性が良かった。三浦さんとはスケートのタイプが似ていて、合わせようとしなくても、合う。初めてツイストリフトをして、『もうこの方しかいない』と感じた」と、この瞬間のことを振り返っている。
全ての幸運が重なった、日本フィギュアスケート史の分岐点となった瞬間。そこに至るまでの軌跡をたどってみたい。
団体戦が正式種目になったのを機にペアを強化
JSFがペアの強化に乗り出したのは2012年、2年後のソチ五輪から団体戦が正式種目になったのがきっかけだ。シングルには羽生結弦、浅田真央がいる。ペアが揃えば、メダルも狙える。
ADVERTISEMENT
しかし、2012年の世界選手権で銅メダルに輝いた高橋成美、マーヴィン・トラン組がペアを解消。日本のトップペアは不在となっていた。2年後のソチ五輪に向けて、高橋のパートナーを大急ぎで探していたJSFが白羽の矢を立てたのが、木原だった。ペアスケーターとしてのポテンシャルはどこに見いだされたのか。
久野はこう話す。
「ペアの男子は、女性をサポートできる体格がなければ務まりません。シングルの時の龍一くんはトリプルアクセルまで跳べていた選手。ジャンプが上手く、高いスケーティング技術を持ち、体格にも恵まれている。全てが揃った男子選手はほとんどいないので、龍一くんに声がかかったのだと思います」
一方で、幼い頃から木原を見守ってきた愛知県スケート連盟としては、複雑な思いもあった。

