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「ほっとけば、ええねん」ロッテ・サブロー監督が今も心に残るPL学園先輩の言葉…西武前監督をキャンプに招聘「僕も勉強になった」新生ロッテの試み
text by

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara
photograph byChiba Lotte Marines
posted2026/02/16 11:02
PL学園の先輩、後輩にあたるサブロー監督と松井稼頭央さん
松井氏がプロ入りした1年後にマリーンズに入団したサブロー監督は、先輩によくアドバイスを求めた。駆け出しの頃、打撃ではインサイドが苦手だった。ある時、すでにライオンズの正遊撃手として活躍する先輩のもとを訪れ、苦しい胸の内を打ち明けた。
「先輩、インコースが打てません。どうすればいいと思いますか?」
返ってきた言葉は意外なものだった。
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「ほっとけば、ええねん」
意表を突かれたが、すぐに納得できた。
意外な言葉に隠された“本質”
苦手なゾーンを意識すればするほど、打撃は窮屈になる。だからそのアドバイスの通り、放っておく。その代わり、得意なゾーンをさらに磨き、確実に打ち返す。
そこから打席に立つ際、神経を尖らせていたインコースについて考えるのをやめた。すると、不思議と心に余裕が生まれた。いつしか苦手なはずだったゾーンが苦にならなくなった。あの短い一言がキッカケになった。
松井氏も懐かしそうに当時を振り返る。
「全部のゾーンをうまく打とうと思っても打てない。捨てるというわけではないけど、意識すればするほど打撃は悪くなる。ドツボにハマる。がっつくと全部悪くなる。得意だった部分も悪くなる。まあ、先輩と後輩のよくあるノリのような表現ですよね。でもそれが今も頭に残ってくれているのはなんか嬉しいなあ」
投手、野手、スイッチヒッター…松井氏だからこそ
簡素にして的確。そんなアドバイスをくれた先輩だからこそ、マリーンズの選手たちにも何かキッカケとなる言葉を掛けて欲しいと願った。昨年オフ、食事の際に「先輩、暇なら教えに来てあげてくださいよ」と独特の言い回しで打診し、快諾を得た。


