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「絶対に復活します」北京五輪直前には大ケガも…スキージャンプ・丸山希(27歳)が“ミラノ五輪の金候補”になるまで 大躍進のカギは「恐怖心」と「足裏」
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雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/02/07 17:03
北京五輪前の前十字靭帯断裂という大ケガから復帰し初の五輪の大舞台に挑む27歳の丸山希。遅咲きの新ヒロインはどんなジャンプを見せるのか
足裏を意識する取り組みを続けることで重心が「5cmぐらい低く」なり、ジャンプの一連の動きがスムーズになったという。
その成果はさっそく夏のグランプリから表れた。5戦連続で表彰台に上がるなど好調なところを見せ、10月にドイツのクリンゲンタールで行われた最終戦でついに国際大会初優勝。2年連続W杯総合女王になっているスロベニアの20歳、ニカ・プレブツとの真っ向勝負を制した価値ある勝利だった。
余勢をかって11月のW杯開幕戦から個人戦3連勝、混合団体も含めれば4連勝と最高の形でオリンピックシーズンのスタートを切った。
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「いい形で夏のシーズンを終えられたからこそ、開幕戦の結果があったんだと思います。ずっと2位止まりだったのが心の中で引っかかっていたのかな、と今は感じます」
シーズン序盤は総合ランキングトップを快走。その丸山をひたひたと追い上げてきたのは、やはり女王プレブツだった。兄のドメン・プレブツも『重力を超越した男』としてW杯で勝ちまくっており、現在無敵を誇っている最強飛行兄妹。丸山にとってはずっとベンチマークにしてきた相手だ。
“最強”プレブツを崩すには「いかに重圧を与えるか」
「ずっと勝ちたいと思っていた存在に近づけているのはすごくうれしい。W杯でも国内戦でも出る試合はすべて勝ちたいと思っているので、去年も彼女のことは常に意識していて、ポイント差を見て『先週から何点縮められたか』と比べたりしていました。彼女は口数が多いタイプではないけど、最近は飛ぶ順番が近いのでたまにしゃべります(笑)」
現在のW杯総合ランキングはプレブツ1位、丸山2位。オリンピックで間違いなく最大のライバルになる。その牙城を崩すにはどうしたらいいのか。「いかに相手にプレッシャーを与えるジャンプができるかだと思います」と丸山は言った。

