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大学では39年ぶり“たった一人の女子部員”に…《ジャンプ界の新ヒロイン》丸山希が「監督に3度の直談判」の中身は?「条件は、断トツで勝つこと」
posted2026/02/07 17:02
2017年に入学した明大では39年ぶりの女子部員となった丸山希。同期を含め部に女子選手はひとりだけだった
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雨宮圭吾Keigo Amemiya
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明治大学体育会スキー部提供
2017年4月、明治大学体育会スキー部に6人の新入生が入部した。
女子部員は、丸山希ひとりだけだった。全学年合わせた寮生24人の集合写真を見ても女子は丸山一人しかいない。
それはこの世代に限った話ではなく、丸山は明大スキー部として実に39年ぶりの女子部員だった。1972年札幌五輪で表彰台を独占した日の丸飛行隊、笠谷幸生や青地清二の2人も明大のOBだが、ジャンプ・コンバインド部門に女子が入るのは初めてのことだったという。
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スキー部の寮は、東京の地下鉄丸ノ内線方南町駅のすぐ近くにある。だが、男子部員しかいなかったため、丸山は入れなかった。
1年目は雑用も…「自分が来たかった場所なんだろうか」
幸いにも地元の町会長さんが管理する1LDKのマンションが徒歩数分のところにあり、寮費と同じ5万円で融通してもらえることになった。都内の家賃相場を考えればだいぶお得感がある。しかし、悠々自適の単身生活というわけにはいかなかった。
「練習場所も寮なんですが、1年生の時は寮の仕事もやって、練習もやって、寝るためだけに自分の部屋に帰る生活でした。トレーニング時間を確保するのも最初はすごく難しくて、本当に自分が来たかった場所なんだろうかとすごく考えました」
1年生の仕事はまず3月中に数日間かけて新入生と新2年生で寮をぴっかぴかに掃除することから始まる。学校が始まれば毎朝7時に全員参加の体操。朝食も一緒に取る。食事は近所に住むまかないさんが作ってくれるが、夕食と翌朝分の食材はそのまかないさんの指示を受けて学生たちが調達し、1年生も一緒になって作る。

