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「絶対に復活します」北京五輪直前には大ケガも…スキージャンプ・丸山希(27歳)が“ミラノ五輪の金候補”になるまで 大躍進のカギは「恐怖心」と「足裏」
posted2026/02/07 17:03
北京五輪前の前十字靭帯断裂という大ケガから復帰し初の五輪の大舞台に挑む27歳の丸山希。遅咲きの新ヒロインはどんなジャンプを見せるのか
text by

雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph by
Kiichi Matsumoto
「自分のそれまでの競技歴の中で一番いいジャンプができた。そのジャンプで転倒してしまったんです」
2021年10月の全日本選手権、丸山希は1本目に129.5mの大ジャンプを見せたが、着地で転倒。左膝の前十字靭帯や半月板を損傷する大ケガを負った。
出場が確実視されていた、4カ月後に迫っていた北京オリンピックの夢はその瞬間に潰えた。
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「転んだところはあんまり覚えてなくて、気が付いたらトレーナーさんが来てスキーを外してくれていました。どちらかというと足よりも肩が痛くて。でも、そのジャンプのアプローチ、踏み切り、空中姿勢のイメージは覚えていました。最後のジャンプがよくて、よかったというか、まあよかったことはないと思うんですけど、その感覚を忘れないように8カ月間リハビリできたことが今に繋がっていると思います」
都内で手術を受ける前、丸山は関係者にメッセージを送った。そこにはこう書かれていた。
《絶対に復活します》
大ケガからの復活…キーワードは「恐怖心」と「足裏」
その復活の過程で、キーワードとなるのは「恐怖心」と「足裏」の2つだ。
ジャンプ練習を再開したのはケガから8カ月が経った2022年7月。最初はミディアムヒルから飛び始めたものの、不安が消えなかったという。
「膝をケガした後は、誰にも押されてないのに膝カックンされたような、いきなり崩れ落ちるようなことが多かったんです。それも膝の裏じゃなくて、お皿の方から押されるような感じで。飛び始めの最初の頃は、腫れはしなくても痛みを感じることは結構ありました」

