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猛牛のささやきBACK NUMBER
「めっちゃ下手だった」控え捕手がWBC代表を掴むまで…若月健矢の才能を伸ばした「オリックス秘伝のメソッド」阪神・坂本誠志郎との知られざる共通点
text by

米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph bySANKEI SHIMBUN
posted2026/02/08 11:01
今春のキャンプは連日、質量とも充実した練習を重ねている
受け継がれてきた秘伝の“コツ“
「これ初めて言ったかもしれないですね。久保さんにも取材してみてください」という若月の勧めに乗って久保副本部長にも話を聞くと、「ロジャー・ハンセン? 数年間指導していただいていたコーチですね」と記憶を辿ってくれた。ハンセンは1999年から3年間オリックス・ブルーウェーブでコーチを務めていた。
「僕や日高(剛)捕手がいた年代ですね。当時の日高は、僕の中では12球団ナンバーワンのブロッキングをしている選手でした。彼はずっとマンツーマンでロジャー・ハンセンに教わっていて、僕もその横にいましたね。
ただ数を多くこなすいわゆる昭和の練習法ではなく、コツがあって、そのコツを覚えるために多くの時間を費やす、ということをされていました。そのコツは秘密ですけど(笑)。あの時の日高捕手から若月捕手に伝わってきたように、それは唯一無二のオリックスの宝なので。若月もブロッキングはかなり評価されていますし、我々も評価しています。
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これまで携わってきたコーチもあの教えを基本としてきたところがあるんじゃないですか。年数は経っていますけど、あれがベースになって、枝葉があるという感じだと思います。日高もおそらく阪神の選手に教えているんじゃないでしょうか」
久保が名前を挙げた日高は、オリックスに17年間在籍し、2013年に阪神に移籍。現在は阪神で一軍バッテリーコーチを務めている。
奇しくもなのか、必然なのか。その阪神の正捕手・坂本誠志郎も、昨年セ・リーグのゴールデン・グラブ賞とベストナインを受賞し、若月とともに今年のWBCメンバーに名を連ねているのは何とも興味深い。
〈後編につづく〉


