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猛牛のささやきBACK NUMBER
「めっちゃ下手だった」控え捕手がWBC代表を掴むまで…若月健矢の才能を伸ばした「オリックス秘伝のメソッド」阪神・坂本誠志郎との知られざる共通点
text by

米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph bySANKEI SHIMBUN
posted2026/02/08 11:01
今春のキャンプは連日、質量とも充実した練習を重ねている
NPB随一のブロッキング能力
その若月に、あえて自身の中でキャッチャーとして自信を持っている部分を挙げるとしたら? と問うと、こう答えた。
「止めることに関しては」
そこに異論を挟む者はいないだろう。若月のブロッキング能力は12球団一と言ってもいい。
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「そこは、自信というか、やった分だけ上手くなれますから。やらなかったら下手になりますけど。やったら止められると思うので、ここだけは、やらないといけないというか、これからも怠ることなくやっていきたいなと思いますね」
昨季リリーフで存在感を発揮した岩嵜翔や才木海翔といった落差の大きいフォークを武器とする剛腕投手が思い切り腕を振れるのは、鉄壁の壁性能を備える若月の存在が大きい。
能力を開花させたオリックスの“メソッド”
若月は花咲徳栄高校からドラフト3位で2014年にオリックス入りした。入団当初から強肩はウリにしていたが、ブロッキングについては、プロ入り後に努力を重ねて少しずつ力をつけていった。若月はこう明かす。
「めっちゃ下手でしたよ(苦笑)。でもオリックスにはメソッドみたいなものがあって。昔、たぶんブルーウェーブ時代の話だと思うんですけど、アメリカからロジャー・ハンセンというキャッチャーコーチが来ていたそうです。久保(充広・球団副本部長)さんや、ブルペンキャッチャーの杉本(尚文)さんだったり、そういう人たちが当時、その人に教えてもらったらしいです。
だからキャッチャーをやっていた人はみんな、その時に教わったメソッドを持っていて、それを教えることができる。ブロッキングに関してそういうメソッドが受け継がれているんでしょうね。だからたぶん(オリックスの捕手は)みんな同じような形になっていくんでしょうけど。
僕が入ってきた時もブロッキングの練習方法があって、1、2年目は久保さんとよくそれをやっていました。当時久保さんは確か育成グループ長だったと思うんですけど、ボールを投げてくれて、タイミングを教えてくれたり。他にもコーチだった鈴木(郁洋)さんや前田(大輔)さんともよくやりましたね」

